「RE雨宮シャンテ伝説」現代に蘇った13B改NAペリ仕様の超軽量マシン!

東名レース時代の名物チューンドをリバイバル

フルコン制御の13B改NAペリ仕様が吠える!

RE雨宮が東京オートサロン2016で発表した“RE雨宮スーパシャンテ13B”。東京国際カスタムカーコンテストでは最優秀賞に輝き、その後は全国各地のカーショーに引っ張りだこ。OPTION誌でも、登場するたびに読者から大きな反響が寄せられるほど注目を集めたスーパーチューンドだ。

このシャンテは、RE雨宮の代表である雨さんこと雨宮勇美氏が、1980年代初頭の東名レース全盛期に製作したマシンのリバイバル。当時、2スト360ccを搭載するシャンテに12Aターボを換装し、格上のハイパワーマシンと真っ向勝負を繰り広げた伝説のマシンだ。

そんなREシャンテの復刻版として、35年ぶりに製作されたのが“スーパーシャンテ13B”なのだが、パワーユニットには13BベースのNAペリフェラルポート仕様「雨宮SGTコンセプト」を搭載。ストリートを考慮し、K&N製のエアクリーナーが装着されているのもポイントだ。

制御は高性能フルコン“LINK”のG4+エクストリームを使用する。

ECUにはLINK G4+エクストリームを採用。インジェクション化され、点火時期も燃調もフルコンにてセットアップされているだけあって、30年以上前のペリ仕様とは段違いの仕上がりを誇る。その他も全て現代の技術でアップデートされ、最高出力は280ps、最大トルクは27.5kgに到達。ミッションもSA22Cから流用されている。

これは製作段階のものだ。フロアにはラダーフレームを這わせて剛性を大幅に高めている。

そんなハイパワーを受け止めるべくボディ補強も徹底。ワイドフェンダーに合わせたサイドステップは、ラダー構造を採用しながらフロアまで繋げることでボディ補強パーツとしても機能する。このラダー補強はシートレールとも繋げられ、ボディ全体を強靭な剛体として作用するように設計。トータルでのマシンメイキングを構築していくノウハウは、さすがRE雨宮だ。

フロントサスペンションはSA22C用をベースにストラットタワーも作り直してストローク量を確保。ダンパーにはクァンタムを奢る。

足回りは、SA22Cからの移植をメインに強化。タイヤの大径化に合わせて、ストローク量を確保するためにストラットタワーを高くするなどのボディ加工が行われる。サスペンションはGT300用のクァンタムダンパーを流用した“スクートSPLバージョン”を装備する。

リヤはファミリアロータリーのホーシングを使った4リンク+ワットリンクを組み合せる。デフはマツダスポーツキットの4ピニだ。

当時は13インチの50扁平タイヤを履いていたが、現代のチューニング技術に合わせてタイヤ&ホイールには15インチをチョイス。エンケイスポーツ“RC-T4”にアドバンネオバのセットだ。

ちなみに、タイヤ&ホイールの大径化は見た目のバランスだけでなく、真の意図はブレーキの強化にある。エンドレスのキャリパーシステムが組み込まれ、ストッピングパワーを確実なものとしているのだ。

旧規格の軽カーのため室内の狭さはハンパじゃないが、古さはみじんも感じさせない。グローブボックスの形状がイケてないとのことで、ダッシュボードは全面リメイクされた。
シートは左右どちらもブリッドとRE雨宮のコラボモデルを装備する。

室内は、グローブボックスの形状がカッコ悪いとのことから完全リメイク。計器類はAIMのMXLに集約させ、シンプル&レーシングライクなコクピットとなっている。ドア開口部には角パイプを追加して補強。ボディ剛性アップのための苦労は惜しまない。

強烈なワイドボディのインパクトに加え、メッシュでワイルドな印象に仕上げられたリヤセクション。薄らと見えるワンオフされたマフラー部は、公認車検取得を目的とした大きめのサイレンサーがインストールされている。

このスーパーチューンドを、筑波サーキットで走らせたレーシングドライバーの谷口信輝選手は「車重が600kgくらいらしいんだけど、動きがやっぱり軽い! そして、今時のクルマにはないダイレクト感とシビアさがあるね。足回りやアライメントなどが転がし用のセットアップだから攻めきれない部分はあったけど、それでもネオバで1分6秒台だから速いよ。煮詰めていけば2〜3秒は簡単に上がると思う」とコメント。

見た目のみならず、 抜群の速さも併せ持つコンパクトロータリーロケット。その後、スーパーシャンテは公認車検を受けてナンバーを取得。現在は新しいオーナーの元で、第二の“車生”を送っているとのことだ。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

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