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心臓部は拘りの13B改ハイコンプNAブリッジ!
数多のチューニングカーを乗り継いだ男の選択
「人生最後のチューニングカー」と決め、オーナーである“Buddhask”さんが約20年をかけて育て上げたSA22Cの登場だ。
「ロータリーなら絶対にNA」という拘りから、エンジンは純正の12Aターボを降ろしてNA化した13Bへと換装。とはいえ、単純にターボユニットを撤去しただけではただのデチューンでしかない。そこで、ローターにRX-8純正の10.0高圧縮タイプを組み込んだ上、ブリッジポート加工を施すことで高回転までレスポンスよくパワーが追従するフィーリングを実現している。
キャブレターはウェーバーの48φを組み合わせ、最高出力は260psをマーク。排気系はERC製のタコ足とセンターパイプ、ワンオフのリヤピースという構成だが、知人が乗るペリ仕様に音圧で勝てないのが悩みなのだとか。
ホイールは15インチのSSRマークIII(F8.0J+13 R9.0J±0)をセット。ダンパーユニットは前後ともERC製の車高調を装備するが、リヤのリンク類を見直し、ストラットタワーを新規に作ってコイルオーバー化しているのもポイントだ。
純正から大幅にフィーリングアップしていることは言うまでもないが「元々、純正で乗る気がなくて、納車後すぐにコイルオーバー化してしまったので比較できてません(笑)」とはBuddhaskさん。
ワイドフェンダーは鉄板溶接加工によるもの。フロントバンパーはERC製で、美しいボディカラーはNB型ロードスター純正のクリスタルブルーメタリックだ。
強固なロールケージや剥き出しのフロアパネル、整然と並ぶ追加メーターがチューニングカーらしい雰囲気を放つインテリア。ミッションはOS技研の3速クロスにボンゴの4.777ファイナルを組み合わせ、ミニサーキットに照準を合わせたセットとされている。
「これまでケンメリやジャパンなど、国産レシプロチューンドを乗り継いできましたが、やっぱりロータリーは格別ですね」とはBuddhaskさん。愛車に対する一途な愛情はもちろん、バランス重視で仕上げたことがよく伝わってくるスペックだ。
PHOTO:澤田優樹(Yuki SAWADA)/小竹 充(Mitsuru KOTAKE)