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フェイス形状&重量はそのままに強度&剛性アップ!
TE37Vプロの性能をD1GPドライバー日比野哲也が検証する
レイズが誇る鍛造スポーツホイールの頂点『ボルクレーシングTE37』シリーズ。数あるモデル群の中でも、TE37Vは最深のディープリムを持ち、AE86を筆頭とした古き良きスポーツカーユーザーに愛されてきた存在。そしてTE37Vの発売から14年、最新の解析技術を投入し、フェイス形状と重量をそのままに剛性を9%アップさせたのが『TE37V-PRO(TE37Vプロ)』だ。
今回は、鈴鹿サーキットでの独占取材&グリップ走行テストに続く第2弾として、ドリフトシーンにおけるTE37Vプロの性能検証をYZサーキットで実施。ドライバーはD1グランプリで活躍する日比野哲也選手、プロドリフトドライバーのインプレッションを通してTE37Vプロの性能を解き明かす!
「スライド中のコントロールがしやすくなったね!」日比野哲也
違いを分かりやすくするために、まずは従来のTE37Vで走ってみたんだけど「やっぱり軽いホイールは良い」ってことを再確認。これまでに色んなホイールを履いて走ってきたけど、ハンドルは軽いし、馬力も上がったようなイメージになるんだ。
俺の中での話ではあるんだけど、思っていたよりも違いは明確だった。グリップ走行だと速度レンジが低いコーナーでは分かりにくかったけど、奥の深いコーナーではTE37Vプロの方が明らかに狙ったラインを通しやすくなるイメージ。
で、それよりも違いがはっきりしていたのがドリフト。スライドしている時のコントロール性というか、アクセルを踏んでトラクションをかけている時のグリップ感が探りやすいんだ。ホイールの剛性が上がっているおかげなのか、よりタイヤの状態が把握できるようになるんだ。これは驚くレベルだよ。
走行後の空気圧を比較すると分かりやすいよ。TE37Vは2.3キロだったけどTE37Vプロは2.6キロまで上がっていた。つまり、TE37Vプロの方がよりタイヤに仕事をさせられたってこと。
ただし、それだけタイヤの性能を引き出せるようになるわけだから、当然、限界に達するのも少し早くなる。タイヤの逃げが無くなるわけだからね。それをピーキーだと捉える人もいるかもしれないし、ウェット路面などでは扱いにくく感じるかもしれない。まぁ、究極的なドリフト領域での話だけどね(笑)
そういう意味では、すでにTE37Vを履いている人は新作に完全に移行するのではなくて、『TE37Vプロを買い足して、路面のコンディションに応じて使い分けるのが正解かも』なんて思っちゃったよ。
ともあれ、この進化は劇的。TE37Vシリーズって、どちらかというと見た目最優先のイメージが強いけど、やっぱりボルクレーシングが作る鍛造モデルは異次元。TE37Vプロは、完全にトップカテゴリーで戦えるホイールに仕上がってるもん。自信を持って“あらゆるユーザー層にお勧めできる”と言い切れるよ。
TEXT&PHOTO:山本大介(Daisuke YAMAMOTO)
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