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440馬力を軸にしたファインチューニング仕様
エクステリアはバリスのフルエアロでコーディネイト
発売開始から2年以上が経過し、いよいよチューニングが本格化した感のあるGRスープラ。カスタム&チューニング志向のオーナーも増えつつある現状を踏まえ、その模範となるようなストリート快速スペックを作り上げたのが、HKSの旗艦店として活躍する“HKSテクニカルファクトリー”だ。
機関系はHKSのスーパーターボマフラーとマスタリーECUのコンビで構築。全域でノーマルを上回るパワーを引き出すのはもちろん、プログラムの最適化により高回転での伸びを引き出し、より洗練されたドライビングプレシャーを演出する。ブースト圧はノーマル+0.2〜0.25キロで出力は実測440ps程度、マージンを十分に確保したファインチューンとしているのだ。
足元を彩るホイールはアドバンレーシングGTビヨンド。PCD112のスープラにも対応し、大型ブレーキを許容する鍛造1ピースモデルだ。そこにアドバンA052(F255/35R19 R275/35R19)を組み合わせる。サスペンションはHKSのハイパーマックスMAX4 GTで締め上げている。
エアロパーツは全てバリスのアイテムでコーディネイト。純正の小振りなリップを覆うようにして装備されるフロントリップは、前方向に加え左右方向にも十分な張り出しが与えられる。ドレスアップというより、ダウンフォースを増強する空力パーツという認識だ。
エンジンルーム内の熱気を強制排出するダクトはもちろん、純正には存在しないプレスラインが違和感なく与えられた高機能ボンネット。カーボン地を一部残してボディ同色に塗装することで、チューニング感を絶妙に打ち消している。
フロントリップとの相乗効果でフラップ部分を大きく取り、高い空力効果を発揮させるサイドアンダースカート。立体的な造形でボトムラインに抑揚を付ける。アダルトスポーティ仕様の底上げに好アクセントだ。
そしてリヤにはフラットな底面を活かす形状で設計されたリヤディフューザーを装備。バーチカルフィンが直進安定性を高め、空気の流れを促進してダウンフォースを発生させる。
曲面で構成されるリヤセクションにシャープなGTウイングの組み合わせは、見た目の強さの演出にも繋がる。レーシーなGTウイングだが、1530mm幅のタイプを選べば保安基準適合。ストリートでも安心して使うことができる。
こうして仕上げられたマシンは、純正とはまるで異なる力強いオーラを放つ。まさに研ぎ澄まされたファインチューンの完成形と言えるもの。今後はこのような仕様のGRスープラが、ストリート仕様のスタンダードとして確立されていくのだろうと強く感じさせられた次第だ。
●取材協力:HKSテクニカルファクトリー 埼玉県戸田市美女木5-2-8 TEL:048-421-0508
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