「フェラーリF40を参考にS14シルビアをチルトカウル化」計算された開閉アクションとデザインに脱帽!

高完成度を誇る超大技のチルトカウル機構!

ノーマルに戻せるようにしているのもポイントだ

カスタムの世界で、ガルウイングやチルトボンネットなどの大技は見慣れてきたとはいえ、実際に遭遇するとやっぱり「アッ!」と驚いてしまう。ここに紹介するのは、チルトボンネットというレベルではない、もっと大がかりな“チルトカウル”仕様のシルビア。

ボンネット〜バンパー〜フェンダーまでが一体化されたカウルとなり、パイプフレーム構造のレーシングカーさながらの開閉アクションが見どころだ。

「チルトボンネットよりも、もっとインパクトのあるものを作りたかった。で、偶然フェラーリF40がヘッドライトやバンパーごとチルトするところを見てしまって。チルトカウルって、開けてクルマを停めているだけでも絵になるし、これをS14で再現できないかって思ったんです」とはオーナー。

フロントフェンダーごとチルトさせるメカニズムは、まさにフェラーリF40をお手本にして製作。バンパーの下の部分にカウルを可動させる蝶番のようなものを取り付け、90度に開閉させる仕組み。ちなみに構造上、レインフォースは撤去。また、ヘッドライトの光軸調整も可能な構造になっている。

フロントフェンダー部にはカウルを受けとめる小型フェンダーを用意。この部分の強度を高めないとカウルがガタつくため、通常よりも厚いFRPで製作した。カウルのロックはボンピンにて行うようになっている。

そして、どうせフロントフェイス全体をイジるのだから…と、S15シルビアへの顔面移植も敢行。フェンダーの取り付け部分やヘッドライトの配線は、ノーマルへ戻せるように製作しているというから凄い。さらに、グリルとボンネットの繋ぎ目のラインはあえて残したままにして、一体化をカモフラージュ。あくまで普通を装い、チルトさせた時のインパクトを増幅させる。

ボディカラーはオレンジとシルバーのツートンにしてレーシングカー風を演出。オーナーの拘りによって誕生した唯一無二のスタイリング、あえてS14をベースにしているところにもセンスの良さを感じさせてくれる。

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