「7代目ミラを超改造!」高回転型エンジンにウィッシュボーンの足回り・・・メイキングは限りなくレーシングカーに近い!?

エンジンは1万1000回転を許容するフルチューンスペック

耐久レース仕様として7代目ミラを魔改造

軽自動車歴10年以上。NAでターボ車両を撃墜することを目標に掲げ、草レースに参戦を続けているオーナーの愛機が今回の主役だ。

以前はヴィヴィオで走っていたそうだが、戦闘力アップを狙って2019年にマシンチェンジ。L275型ミラをベースに、自分が理想とする究極の軽レーサーを製作したのだ。細部を見ていく。

エンジンはキャパシティがあり、高回転まで使える4気筒のJB型を移植。もちろん内部まできっちりと手を入れ、腰下はCPキャリロの鍛造ピストンとコンロッド、JC用クランクを組み込んで排気量を820㏄までアップ。そこに作用角280度のハイカムとFCR45φキャブを組み合わせて、110㎰&1万1000rpmを許容する強心臓を作り上げた。

足回りも凄まじい。なんとリヤはサスメンバーをパイプフレームで再構築した上で、純正のカップルドリンクからウィッシュボーンへと構造を変更しているのだ。合わせてアーム長も理想的なスパンで設計し、驚異的な接地性能を手にしている。

車高長はKYBベースのスペシャル(F8kg/mm R5kg/mm)で、アーム類はサスペンションに入力される負荷に対して、リニアに足を動かすことを目的にフルピロ化している。スタビはNA型ロードスター用、ブレーキはフロントがAPレーシング4ポットキャリパー+270mmローター、リヤがJT191型ジェミニ用キャリパー&ローターのコンビだ。

ホイールはSSRマークII(F14×7.0J×14 R13×6.5J)で、タイヤにはアドバンA050(F185/55R14 R175/60R13)を組み合わせる。

室内は必要最低限のパーツのみを残して内装類を撤去。メーターはワンオフパネルにレーステックのアナログ式をスマートにインストールしている。サーキット仕様らしいスパルタンなメイキングだ。

ミッションは純正ケースにSSマッハのクロスを組み込んでギヤ比を最適化。レバーもショートストローク化&延長加工によってシフトロスの低減を狙う。

室内を覆い尽くすフル溶接ロールケージは圧巻の一言。燃料タンクは純正を廃し、安全タンクを助手席側のBピラー横位置にセットする。

エクステリアは50mmのワイドフェンダーを軸に構築。可愛らしいミラとは思えないほどの戦闘的なシルエットを手にしている。リヤウイングを含めてワンオフメイド、ルーフもカーボンに変更済みだ。

ピークパワーを徹底追求した仕様ではないが、トータルバランスの高さはかなりのもので、セントラルサーキットの耐久レースでは1分32秒台というタイムを記録するなど、驚くほどの速さを見せつけている。まさにジャイアント・キリングだ。

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