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チューニングの過激さは確実に日本を超えている
ステージを選ばず世界で活躍するチューンドRX-7達
オーストラリアのシドニーで、年に一度開催されるチューニングカーの世界一決定戦「ワールドタイムアタックチャレンジ(WTAC)」。このイベントは、走りのみならずカーショーとしての側面もある。今回は、現地でも人気が高い歴代RX-7をピックアップして紹介していく。
ゼロヨン6秒台、終速200マイルオーバーの鬼速FD3S
本格ドラッグ仕様のFD3Sだ。キャビン前後のフレームはパイプ化されて、リヤエンドもナローホーシング化してトラクション性能と直進性を高めている。エンジンは3ローターのペリターボ仕様で、ミッションにはエアシフターもセット。2017年に6秒87(終速204マイル)という強烈なタイムをマークしたロータリーロケットだ。
3ローターでビッグタービンを回すドリフト仕様FD3S!
IDC(インターナショナル・ドリフト・チャレンジ)に参加していたRX-7。エンジンは2ローターの13Bから、コスモ用の20B(3ローター)に換装され、ギャレットのビッグシングル“GT45”タービンをセット。インタークーラーはコアサポート内に収める中置きとし、その手前に大型のエアクリボックスを上置き配置。フレッシュエアはボンネットから取り込むわけだ。日本ではなかなか見かけないレイアウトである。
眩しすぎるストリートスタイルFC3S!
3ローターの20Bエンジンをピッカピカに磨き上げて換装した美しすぎるFC3S。組み合わせるタービンはボルグワーナー製のS400で、最高出力は約700psとのこと。 オーストラリアは元々ロータリー熱が強く、チューニングの質も非常に高いのだ。
キャンバスと化した芸術的過ぎるFD3S!
全方位に渡って独創的なカスタムが施されたFD3S。あらゆる箇所にスカルをモチーフにしたエアブラシアートが施されているのだが、まさかエンジンルームにまで描かれているとは…。しかも、よく見るとエンジンルームは本格的なワイヤータック&シェイブドベイが行われており、FD3Sには本来存在しないタイヤハウスまで鉄板で成形されていたりする。東京オートサロンに出展されたなら、何かしらの賞に輝くのではないかと思うほどの完成度だ。
セミオールドスタイルのクラブマン仕様SA22C!
WTACの中で、クラブスプリントという走行会的なクラスに参加していたSA22C。トップカテゴリーのマシンに比べれば地味な作りだが、心臓部はFC3Sの13B-Tに換装され、ハルテックのフルコンやレースパックのデータロガーなどで武装。旧車ながらも、今流のデジタルチューニングが施されていた。
3ローターターボを軽量ボティにスワップしたSA22C!
コスモ用の3ローター20Bターボをフロントミッドに搭載したSA22C。手作り感満載だがパワーチューニングは本格的で、S369ハイブリッドターボにブースト1.5キロをかけて712psを発揮している。参加クラスのレギュレーションに合わせて装備されたアンダーパネルや大型のウイング、そしてワークスフェンダーも実に個性的だ。
RE雨宮スタイルのサーキットアタックFC3S!
WTACのオープンクラスに参戦していたFC3S。装着されているRE雨宮のフルカウルPROキット(固定ヘッドライト仕様)はオーストラリアでも大人気のアイテムだ。心臓部は13B-Tのままチューニングが進められ、各部のメイキングは日本的だった。
4ローターNAからターボにアップデートされたFD3S!
オーストラリアやニュージランドはマルチローターチューニングの先進国でもあり、早くから独自の4ローターシステムが販売されていた。そのキットを組み込んだFD3Sがこちら。2014年の段階ではNA仕様だったが、2016年に再会した時はターボ化というカタチでアップデートされていた。これでドリフト仕様というのだから恐れ入る。