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カミナリエアロとハイパーフォージドでキメる!
ボーテック社製スーパーチャージャーで330馬力!
オーディオプロショップながらチューニングを手掛け、北米のトレンドにも深い造詣を持つ“コンセプト”。そして、以前はチューンドのJZA80スープラで走りこんでいたというオーナー。その両者がアメリカのチューンド像を描き、パワーとサウンドに加えて、スタイリングまで磨き込んでいったのがこのZ33型フェアレディZロードスターである。
まずはパワーチューンだが、当初からNAチューンという選択肢はなく、過給機チューンのみをターゲットとしていた。それは「オープンカーなんて、どうせカッコだけだろ?」とナメられたくない…そんな思いがあったから。そこで選ばれたのが、アメリカ・ボーテック社のインタークーラー付きスーパーチャージャーキットだ。
というのは製作当時、日本ではターボ化されたZ33に対してスーパーチャージャー仕様が少なく、一方の北米ではスーパーチャージャーのシェアが圧倒的だった…という状況が深く関係している。また、ボンネットを開けると鎮座するコンプレッサーの存在自体がカッコイイからということも、装着にいたった大きな理由のひとつだ。
エンジンルームではメッキ処理されたコンプレッサーが存在感をアピールする。大型の前置きインタークーラーが同時装着され、eマネージによるセッティングで330psを発揮する。低中速志向のVQ35DEとの相性は抜群で、静粛性にも優れるため、オーディオカーでもあるこのZのチューニングにはベストチョイスと言えるだろう。
車高調は国産チューニングメーカーからRG製をセレクトする。なによりも車高を低くできることを重視しつつ、街中では乗り心地を確保でき、高速をしっかりと攻められるようにとワンオフオーダーしたものだ。
スタイリングパートでは、フロント・サイド・リヤともに、カミナリ・エアロダイナミクスのリップスポイラーを装着。まるで純正のようにシンプルな一体感でスポーティさを高めている。カーボンボンネットもカミナリ製となるが、中央の大型エアスクープがスーパーチャージャーで武装するZらしさを強調。なお、フロントグリルは専門メーカーであるグリルクラフト製だ。
ホイールは1ピースのハイパーフォージド「HF30」。軽量さと剛性を備えた20インチオンリーの設計と、シンプルなデザインながらドレスアップホイール以上のアピール度を誇る鍛造ホイールは、30セルシオサイズ(9.5J+38)を装着している。また、制動性能とルックスを同時に向上させるブレーキシステムはエンドレス製。全てがこのZに欠かせないピースだ。
シートはコブラのリクライニングバケットシート「MISONO」だ。レザーカラー、ステッチカラー、そしてシルバーカーボンのシェルと、全てをオーダー製作したスペシャルとなる。
もちろん、カスタムオーディオも徹底。ユニットはアルパインで統一しており、パワーアンプとスピーカーは往年のF♯1ステータスを採用。シックなカスタムインストールとパワー系Hi-Fiというシステムビルドがクールだ。
スタイリングの魅力とスポーツカーとしての実力という“Zらしさ”を、北米パーツ中心に追求するという手段。そんな、正攻法のようで天邪鬼なメイキングこそ、この350Zが見せるオリジナリティの真価なのである。
●取材協力:コンセプト 埼玉県さいたま市岩槻区城町2-5-10 TEL:048-749-8136
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