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東名4連スロットル+S15タービンでリニアな加速フィールを演出
完全オリジナルのワイドボディをインストール!
ワンオフのワイドボディにディフューザー一体型のセンター出しマフラーと、個性的な仕上がりを見せるS15シルビア。FRPワークが得意なオーナーと福岡県の実力派ショップ“ケイパドック”の二人三脚で誕生したチューンドなのだが、ハイライトはやはり心臓部だろう。
オーナーはハイレスポンスなエンジンが好みで、この車両も以前はノンターボのSR20DE改4スロ仕様だったという。しかし、ワイドボディ化に伴って“外装が派手になるならそれに見合ったエンジンパワーも必要”と判断。そこで4連スロットルを活かしたターボチューニングに方向性をシフトした。
具体的には、腰下ノーマルのSR20にS15純正タービンを組み合わせ、ヘッドはストレートポート形状のS13ヘッドを流用。サージタンクはRB26用を加工し、東名パワードの4連スロットルをドッキングしたのだ。
テストを兼ねて着手したという4連スロターボ仕様は、NA並みのアクセルレスポンスを保持しつつ、低中速トルクも分厚い理想的なスペックに仕上がった。なお、重要なエンジンマネージメントはパワーFCが担い、エアフロレス(Dジェトロ制御)化されている。
東名パワード製4連スロットルのバタフライ径は45φ。エンジン直前にスロットルがあるため、アクセルペダルとエンジンが繋がっているようなリニアなフィーリングが楽しめる。
トランク内には、コーナリング時の燃料片寄り対策としてコレクタータンク&燃料ポンプを設置。リヤフェンダーに追加したダクトからファンで走行風を引き込み、トランク内の燃料パートを冷却するシステムも構築されている。
リヤディフューザーの中央からのぞく砲弾型マフラーは、メインパイプ76φ→テール100φのオリジナルだ。ナンバー下にはスライド式の牽引フックを収納する。
外装は、アクリルリヤウインドウやFRPトランクパネルなどを取り入れて軽量化も追求。車重は約1100kgまでシェイプアップ。ちなみに、ウインドウダクトはレンジで熱したポリ合板を木型に押し当てて作ったワンオフというから恐れ入る。
エアロパーツは、全てケイパドックと協力しながらオーナー自らが仕上げたオリジナル品となる。フェンダーはフロント40mm、リヤ70mmワイド(片側)となり、高速コーナーでの安定感を体感できたとか。
ホイールは深リムのSSRプロフェッサーMS1(F9.0J-3 R9.5J-26で、タイヤにはアドバンA050(F235/45-17 R255/40-17)をセット。ブレーキは絶大なストッピングパワーを発揮するエンドレスのビッグキャリパーシステムを奢っている。車高調はジールファンクション(F10kg/mm R8kg/mm)だ。
コクピットはストリートレーサーという雰囲気。エアコン吹き出し口にデフィの追加メーターをビルトインし、ステアリング近くにFCコマンダーを設置。助手席側のグローブボックスにはモニターを設置して、バックカメラの画像をリアルタイムで映し出す。
室内を覆うロールケージは本格的な溶接留めで、ピラーにはガゼット補強も入る。カーボン内張り仕様のドアパネルはFRP製だ。
他人とは違うオンリーワン仕様を目指したS15シルビア。独特の魅力を持ったチューンドだ。
●取材協力:ケイパドック 福岡県福岡市博多区井相田1-7-11 TEL:092-573-0591
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ケイパドック
http://kei-paddock.com/