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飽くなき探究心でエスロクチューンを進める!
圧巻のストローク量を誇るオリジナル車高調を開発
S660のチューニングを進めていく上で、問題になってくるのがフロントのサスペンションだ。構造上ストローク量を確保するのが難しく、一般的な正立式の車高調で約65mm、バンプラバーを入れることを考えるとタッチまで30〜40mmしかない。ここまで有効ストローク量が少ないと理想的な減衰特性を作り上げることは難しい。そのため、メーカーによってはアッパーマウントをかさ上げしてストローク量を稼ぐ特殊な車高調を開発しているほどだ。
この難問に、関西の実力派ショップであるカーガレージ・アミス(以下アミス)は1年以上をかけて挑んだ。そして導き出した回答が、シェルケースからバルブ形状までオリジナル製作した上での倒立+複筒式ダンパーの採用だった。これにより、100mmという一般的な車高調の倍近いストローク量を持つ車高調を作り出すことに成功したのである。
「何度も何度も作り直して本当に大変でした。でも、やったかいもありましたね。乗り心地が激変してノーマルよりもしなやかで快適な印象の足に仕上がっていますよ」とは、アミス松浦さん。
現在は開発最終段階で、フロント&リヤともに3kg/mmというレートのスプリングを組んでテスト中。減衰力調整はフロント16段階、リヤは20段階。アッパーマウントはピロで、196/45-16サイズのネオバAD08を基準にセットアップしている。
足回りを煮詰める一方で、アミス得意のエクステリアモディファイも同時並行。S660の動力性能を引き上げる新たな高機能パーツをすでに完成させている。それが、クーリングボンネットとドライカーボンのハードトップだ。
ボンネット(11万8000円)は大型のセンターダクトと左右のアウトレットダクトで効率よくエアを排出する機能性のみならず、中央部分を純正よりも落とし込んで視覚的にロー&ワイドを演出。ツラ構えもよりシャープな印象へと激変している。
なお、クーリングボンネットはモデューロのK4GP車両へ供給され、実戦で高い評価をすでに得ているということを事実として付け加えておく。
そしてドライカーボンハードトップは、APJ(パーツの輸入販売店)との共同開発で誕生した逸品。単体重量は3kgと恐ろしいほど軽い。現状はデモカーのみのワンオフ設計であるが、あまりにも反響が多いため、製品化への道を模索中とのこと。
エキゾーストチューニングにも積極的で、エンドマフラーは2種類を設定。ここで紹介するのは第2弾モデルで、ナンバープレート左右からテールエンドが突き出すタイプだ。このマフラーはクーリングボンネット同様に、モデューロのK4GP車両への供給を前提に開発された軽量モデルとなる。
開発テーマは「軽さと排気効率のバランス」。レイアウトはメイン50φ→50φ×2→テールエンド80φ×2で、素材はオールステンレス。装着にはパネルの穴開け加工が必要となるが、この攻撃的ルックスは、愛車にチューニンドらしさを求めるエスロクオーナーにとって垂涎ものだろう。
一方、ストリートユーザーに向けたドレスアップアイテムも独自に開発。中でも人気なのが、2DINインストールキット。特殊な加工が必要なため、これはアミスでの取り付けを前提としたメニューとなり、価格は施工料金+ナビ本体(AVIC-RZ33)込みで27万5000円となる。
妥協をせず、飽くなき探究心でS660チューンを進めるアミスには今後も注目だ。
●取材協力:カーガレージアミス 大阪府堺市中区田園578-2 TEL:072-230-1677
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