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HKS GTIII-FXタービンを軸にした快速190馬力仕様!
無駄を省いたカンサイ流チューニングの極意
歴代スイスポのチューニングに対して、精力的にチャレンジを続けてきた“カンサイサービス”。そんな名門チューナーが、乗りやすさと速さ、そして費用対効果まで考えてトータルメイキングを行ったのが、ここで紹介するZC33Sだ。
エンジン本体はノーマルながら、タービンをHKSのGTIII-FXに換装。オリジナルのECUでセッティングを煮詰めることで、最大ブースト1.6キロ時に190psものパワーをマークしている。
「GTIIIタービン自体は以前からありましたが、正直ノーマルECUとの組み合わせではそのポテンシャルを引き出すことが難しかったんですよ。高回転では風量を使い切れないし、多少とはいえ低回転域でのトルクも細くなってしまう。そんなこともあって、ウチとしてはあまり強くお勧めしていなかったんですが、ECUチューニングの熟成を重ねた結果、今では魅力的なメニューになりましたね」とは、カンサイサービス向井代表。
続けて「1トンを切る軽量ボディに190psのパワーはかなり速いですし、ちゃんとセッティングを煮詰めてやれば中間域でのトルクもグンと厚くなる。乗りやすくて速いZC33Sに仕上げることができますよ」とのこと。
一方の排気系は、HKS製のメタルキャタライザーとハイパワーマフラー・スペックLという組み合わせ。車検対応ながらスポーティなサウンドと抜けの良さを両立できる人気のアイテムだ。
インタークーラーは様々な製品をテストした結果、コストを抑えたストリートスペックならばノーマルでも対応可能と判断。ただし、オイルクーラーだけはどうしても装着しておきたいと向井代表。トラブル防止のための必須パーツということだ。
足回りはHKSのハイパーマックスMAX IV GTを装備し、タイヤ&ホイールはアドバンA052(215/40-17)にアドバンレーシングRGIIIという組み合わせ。なお、タイヤはよりユーザーに身近なアドバンネオバでもテストを繰り返しており、ストリートラジアルに合わせたセットアップも完璧だ。
高出力を活かすためのチューニングとして注目したいのが、クスコ製をベースにカンサイサービスがオリジナルセッティングを施した機械式LSDだ。このLSDは絶対的なロック率だけでなく、効き始めのタイミングや過渡特性まで拘り抜いた逸品で、スポーツ走行での必需品と言っても過言ではない。
高機能に的を絞ったエクステリアチューンも抜かりなし。ボンネットはカンサーサービスの自信作で、エンジンルーム内の熱気を効率よく排出してくれるダクトを装備する。価格はカーボン製が11万8000円、FRP製が8万8000円となっている。
過激なチューニングだけでなく、ノーマル+αでも十分にスポーツ走行が楽しめるZC33S。このキャラクターをさらに際立たせるのが、カンサイサービスが目指すチューニングというわけだ。
●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126
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