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普段の心がけ次第で燃費アップは難しくない!
何かと出掛ける機会の多い時期だと言うのに、ガソリン価格は高騰しまくり。クルマの利用頻度が高い人たちにとって、ガソリン価格の上昇は家計に直結するだけに深刻だ。ガソリン価格が上がる要因は様々だが、ここで文句を言っても始まらない。
実燃費をどうすればアップできるのか? チューニングカー乗りの視点からその方法を真剣に考えてみた。
その1:街乗り時のオイル粘度は柔らかめを選んで抵抗を減らす
サーキットを走るケースなどは別として、日常で乗りまわす程度なら指定よりも1ランク柔らかめのオイルを使うことも燃費向上に繋がる。
というのも、硬いオイルはエンジン内部で摺動抵抗になりがちだからだ。そのため、近年のエコカーの指定オイルは、10年〜20年前とは比較にならないほど低粘度化している上、オイル自体もその要求に応えながら潤滑性能が保たれるように進化を続けている。
ただし、エンジンによっては油圧(粘度)を利用して可変バルタイなどの制御を行っている場合もある。また、限度はあるもののエンジンオイルは粘度によって燃焼室の機密性を保つという役割もあるため、低粘度オイルを使う際には、しっかりと暖機を行ってから走行することを心がけるべし。
その2:早めのシフトアップでエンジン回転数を抑える
マニュアル車の場合、低速ギヤでアクセルに加減速を連動させながら運転するのがクセという人もいるだろう。しかし、回転数を高めにしてエンジンブレーキを多用していては、燃費は悪化するばかり。ギヤは適正よりも1段高めにして、加速する時も加速増量の燃料制御が働かないよう、ゆっくりをアクセルを開けていくのが省燃費運転のコツとなる。
ちなみに、以前OPTION誌で「耐久レース用に仕上げたマシンでシフト回転数ごとの燃料消費がどう変化するか」という企画を行なったことがある。車両はジェイズレーシングのS2000で、場所はセントラルサーキット。燃料は市販のハイオクガソリンだ。
イン/アウトラップを含めて6周、指定のエンジン回転数で走ってもらったところ、
- 6000回転シフト=平均燃費3.73km/L(ガソリン消費量4.5L)
- 7500回転シフト=平均燃費2.9km/L(ガソリン消費量5.8L)
- 9000回転シフト=平均燃費2.3km/L(ガソリン消費量7.2L)
という結果になった。回転数がガソリン消費量にもたらす影響力は非常に大きいのである。
その3:空気圧はちょっと高めにして転がり抵抗を減らすのも効果あり
長期間メンテナンスを怠っていると、寒暖差やほんのわずかなエア漏れでタイヤの空気圧が下がってしまう場合もある。空気圧が下がると、接地面積が増えるばかりか、変形なども起こって転がり抵抗が大きくなる。
そこで、タイヤメーカーは推奨空気圧を保つようにメンテナンスを推奨しているわけだが、燃費向上を求めるならば空気圧は推奨値よりも高めにセットするのがベター。接地面積が減って硬度も上がるため、結果的に転がり抵抗が低減=燃費向上に繋がるというわけだ。
その4:ハイオク仕様にレギュラーを混ぜてもOK?
ECUチューンを施したハードなチューンドでなければ、通常はハイオク仕様の車両にレギュラーガソリンを入れても壊れてしまうことはまずない。ただし、ECUの制御次第では、オクタン価の変動で点火時期を大幅にリタードしたモード(フェイルセーフ)に入る場合もあるので気を付けたい。
ちなみに、ハイオク仕様のクルマなら燃料タンクを半分以下にせず、給油2回に1回程度レギュラーガソリンを入れるという“節約術”もある。この方法ならオクタン価が極端に下がることなく、ハイオク用の適性値で走ることができる(OPTION誌のテストで実証済み)。
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