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第二世代GT-Rを蘇らせるタービンのプラスαリフレッシュ
独自のノウハウを盛り込む快適プラン
世界的な需要の高まりから価格高騰が続く第二世代GT-Rだが、高額なプライスタグを掲げた個体を選びさえすれば万事安心か?というと、一概にそうとは限らない。よほど大切に保管され、定期的なメンテナンスを受けてきたた車両でもない限り、手に入れたままトラブルフリーで乗り続けることは極めて困難と考えた方が無難だ。
そんな中、ユーザーサイドに立ったリフレッシュ作業で定評を得ているのが福岡の老舗ショップ“ドリームファクトリー”だ。
「正直、調子の悪いクルマは多いです。中でもタービンの状態はその状態の差が歴然。不調に至る主な要因は、経年劣化や走行距離はもちろんですが、さらにずさんなオイル管理やブーストコントローラーによる勢いまかせのブーストアップチューンなどですよね」と代表の飛田さん。
そんなドリームファクトリーでは、専用機材も完備しタービンオーバーホールを得意としている。とくに、その過程において重要な役割を果たしているのが、英国ターボテクニクス社のVSRバランサーだ。
導入当時はパワーチューン真っ盛りで、見様見真似のタービン加工(チューン)も多かったが、タービンの回転バランスの甘さから生じるトラブルも多かった。それが、このバランサーを導入することで、明確に数値化され改善、加工の精度が飛躍的に向上したのである。
パワーチューニング全盛の90年代から2000年初頭の時代に、ドリームファクトリーがドラッグレースなどで活躍した影には、改造タービンのバランス改良メニューの存在が大きかったというわけだ。
ちなみに、当時はパワー追求型のタービン加工メニューを施すことが多かったが、最近増えているのがノーマル+αのタービンアップグレード。オーバーホールを兼ねたタービンの高効率、高レスポンス化だという。
「例えば、第二世代GT-Rならセラミックタービン(とくにR33)の破損に対する危惧。新車の頃、軽くて吹け上がりが良いという触れ込みで採用されていましたが、実は強度に乏しく回転バランスも悪かった。そのため、ブースト圧1.1〜1.2キロ程度で破断するケースも多かったし、経年劣化による破損も増えています」。
ドリームファクトリーでは、オーバーホール時に削り出しのメタル製ブレードなどへの変更を推奨。これは、カスタム対応なので街乗り重視、高回転志向など、特性などに関しても好みに応じた方向で仕上げることが可能だ。
走行中、特定回転域でブースト圧が立ち上がってこない、トップエンドのパワー感に欠けるといった感覚があれば、タービンの劣化や破損が想定される。放置せずに…、いやいや先々のことを考えれば、不調が現れる前に考えて、実行して欲しいリフレッシュプランだ。
●取材協力:ドリームファクトリー 福岡県南区弥永5-18-18 TEL:092-574-5591
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ドリームファクトリー
http://www.dream-factory.co.jp/