「相場爆騰で市場はまさにカオス状態!」専門店が語る第二世代GT-Rの正しい売り方&買い方とは

見た目だけを整えた粗悪車両が急増中!?

年数が経過しても人気がまるで衰えない第二世代GT-R。アメリカの25年ルールが価格高騰を引き起こしたように考えられているが、そもそもアメリカ以外の国でもGT-Rへの注目度は非常に高かった。円安や投資対象としての車両購入増加など、イレギュラー要素こそあれど、国内外の中古相場高騰は必然だったわけだ。

そこで気になったくるのが、適切な売り方&買い方だ。今回はGT-R専門店として知られる“グローバルオート”代表の安居さんに、2023年現在の中古車事情を踏まえたGT-R売買のポイントを指南してもらった。

賢い売り方編

走りを楽しむためにステアリングが交換されている個体は非常に多い。しかし、エアバッグ無しがNGとなる海外からの需要も増えているため、純正ステアリングの有無は査定額に大きく影響する。もちろんステアリングだけでなく、純正仕様を望むユーザーも多いため、カスタムするにしても純正パーツは保管しておくべきだ。

生産終了からかなりの年月が経過している車種のため、外装のみならず内装の状態も査定に大きく響くポイントとなる。例えばメジャーなトラブルとしては、BNR34のマルチファンクションモニターが挙げられる。モニター部のみなら修復可能だが、映像ユニットまでダメージが及ぶと修理困難で大きな減額査定となる。日頃からサンシェードを使うなど、小さな対策でも予防が可能なので、常に心がけておきたいポイントだ。

極端に走行距離の少ない屋内保管車であれば話は別だが、基本的には走行距離よりも現状の車両状態の方が査定時に重要視される。走行距離を伸ばすのが嫌で放置してしまい、結果的に不調を抱えている個体も増えているそうだが、そのような場合はもちろんマイナス査定となってしまう。

グローバルオートの場合、フルチューン車両でも信頼性の高いメーカー&ショップのパーツを用いて作り込まれたものに関してはプラス査定となる。

ただし、メーカー不明の粗悪品を装着している場合はマイナスになる上、オイルや冷却水漏れなどトラブルを抱えているエンジンを搭載している個体は買取不可となることもあるそうだ。

賢い買い方編

錆に直結するパッキン不良やシーリング割れを起こしていないかはチェックすべきポイント。BNR32であればテールレンズに使用するブチルテープが、BCNR33であればリヤウインドウ下のパネルのパッキンが痩せやすいポイントとして挙げられる。

BCNR33とBNR34でチェックすべきポイントは、フロントストラット周りのシーリング。クラックが入っている場合、そこから水が浸入してボディに錆が発生する。簡易的ではあるが、ボディのコンディションを測るモノサシとして覚えておきたい。

車高が低い場合、ジャッキアップポイントの潰れや、そこから錆が発生していないかも確認すべきポイントだ。

ガスケット不良やシリンダーブロックのクラックなど重大トラブルを抱えていると、冷却水にオイルが混ざりやすい。ラジエーターとリザーバーの両方から、冷却水の状態を確認しておくべきだ。

売る場合も買う場合も豊富なノウハウの専門店を頼るが吉

「売買の活性化でタマ数は豊富ですが、見た目だけ綺麗に整えたような粗悪車両が増えています。年数を考えればコンディション低下は避けられませんが、メンテ不足のダメージと経年劣化のダメージは大きく異なります。交換することでリフレッシュ可能なダメージであれば良いですが、事故の修復不足や錆が回っている車両は価格が安くても回避すべきです」と安居さん。

続けて「難しいのが車両価格が高いからコンディション良好というわけでもないところ。仕入れのノウハウが豊富な専門店に任せていただければ、後悔させませんよ!」とのこと。

第二世代GT-Rは価格で飛びつくのではなく、車両の目利きからアフターサポートまで頼れるショップ選びが最も重要というわけだ。

●取材協力:グローバルオート 大阪府堺市美原区黒山166 TEL:072-363-6666

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