「WRX STIは初期型ベースでも十分戦える!」日本屈指のスバルマイスターが乗りやすさと速さを高次元で両立

ストリートから国際サーキットまで対応!

初期型ベースに熟成を重ねたハイチューン仕様

ベースモデルの生産はすでに終了しているが、チューニングベースとしてはまだまだ現役のVAB型スバルWRX STI。

お馴染み“カーステーションマルシェ”のデモカーは、アプライドAと呼ばれる初期型を約7年をかけて戦闘力を高めてきたもので、弱点の補強と長所の引き延ばしによりトータルパフォーマンスの底上げを図っている。

「ストリートでの日常使いに不都合なく、週末のサーキット走行でしっかりタイムを出せる」をコンセプトにセットアップされたエンジンは、HKSのストローカーキットにより2.2Lへ排気量アップし、トルクフルな低速域とパワフルな高回転を両立させている。

タービンは、トラストとともにキット開発を進めたTD06H-20RX。高風量でありながらブーストの立ち上がりに優れているのが特徴で、ウエストゲートタイプの排気バイパスにより、ブーストのタレが少ないのもポイントだ。ピークパワーは、マルシェオリジナルECU制御により504ps&65kgm(ブースト1.6キロ)を獲得している。前置きインタークーラーキットとエアインクスキットも高出力を生み出すのに欠かせないパーツだ。

排気系はフロントパイプとキャタライザーがトラスト、それ以降がHKSスーパーターボマフラーとなっている。

ショック上部に装着されているのは“放電くん”と名付けられたパーツ。走行中にショックに帯電する静電気を除去することで、突き上げ感の軽減効果などを発揮するという。ショックアブソーバーのトップ用(1台分4個)、アッパーマウントボルト用(1台分10個)のセットを設定。来店すれば、自分のクルマに装着して効果を体感することも可能だ。

取材時のホイール&タイヤはストリート用のセットとのことで、19インチのボルクレーシングG025(FR9.5J+45)とダンロップSPスポーツMAXをセット。サーキット走行時はボルクレーシングZE40(FR10J+39×18)とディレッツァ94R(FR255/35)の組み合わせに変更している。

車高調はオリジナルスペックのエンドレスファンクション.com。サーキット走行もしっかりと支えるパフォーマンスながら、突き上げ感のないしっとりとした乗り味が特徴だ。ブレーキもエンドレスで、フロントは6ポットモノブロックキャリパーに355mmローター、リヤは4ポットキャリパーに332mmローターをインストールしている。

サーキット走行で大きな武器となるエアロパーツにはバリス製をチョイス。パーツ構成は、前後バンパー、サイドステップ、フロントワイドフェンダー、エアボンネット、フロントアンダー、リヤディフューザー、GTウイングだ。

インテリアはノーマル風の雰囲気を維持。変更点はダムドのステアリングとフルバケットシートレール(ブリッドジータIIIプラス)くらい。マルシェが開発協力している多機能なヘッドアップディスプレイVEGAも装着されている。

このチューンドの速さはかなりのもので、鈴鹿サーキットで開催されたRH9主催の走行会では2分17秒台でラップするポテンシャルの高さを披露。アタックを担当した吉田宏樹選手も「リヤスタビと減衰力調整だけでフロントを軸によく曲がるようになり、エンジンもパワフルです。鈴鹿のS字を4速でクリアできるのは凄いですよ」と絶賛していたほどだ。

今後もさらに開発を続けて、より良いチューニングメニューを提案していきたいというから期待してほしい。

●問い合わせ:カーステーションマルシェ 群馬県前橋市亀里町1224 TEL:027-265-6789

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