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ワークスフェンダー&4スロでエスニを鍛え上げる!
既成概念を打ち破るワイルド&グラマラスなフォルムに注目
名車S800以来の本格的FRモデルとして、多くのファンに支持されて来たS2000。特に昨今ではサーキットやジムカーナなど、スポーツドライビングの愛好家からの注目度が格段に高まり、新車として販売されていた現役時代を凌ぐほど文字通り引っ張りだこの人気を博している。
そんな正統ホンダスピリッツ溢れるマシンに、大胆かつ刺激的なスパイス注入させたのが、ホンダ車専門のチューニングショップ“M&M”だ。
同社が手掛けるM&Mハイパーワイドボディキットは現在、DC5/2インテグラ、EK9/FD2シビック、S660など幅広いバリエーション展開を見せているが、実はその記念すべき第一弾となったのが、2016年に発表されたこのS2000用(26万8000円)なのである。細部を見ていこう。
純正フォルムとのマッチングを徹底的に追求したワイドフェンダーの造形は絶品。拡大されたボディ幅はフロント80mm、リヤ100mmで、全幅は実に1950mmに達する。無限製ハードトップとの相性も申し分なく、オープンボディがベースであることを忘れさせるほどのスポーツクーペ的な雰囲気が漂う。
フロントには確実なダウンフォースが期待できるフロントウイングディフューザー(6万8000円)を装備。ワイドボディキットとのマッチングも良好だ。
マッシブな精悍さに溢れたサイドセクション。大幅に拡大されたフェンダーにより、フロント10.5J、リア11JというディープリムのワークマイスターM1がしっかり収められている。
カーボンリヤウイング(15万7000円〜)は空力性能だけでなく、ルックスからも人気が高いアイテム。その美しい仕上がりはさすがM&Mだ。
ドア内貼りには、M&Mオリジナルのカーボンドアライニング(5万4800円)をセット。経年劣化した内装のリフレッシュ用としてもお勧めのアイテムだ。
撮影車両のエンジンは、2.0Lの排気量はそのままに鍛造ハイコンプピストンを投入した4スロ仕様のF20Cを搭載。ハルテック制御でハイレスポンスなパワーフィールを作り出している。なお、M&MではAP1の2.2リッター化やAP2の2.4リッター化など、豊富なアップグレードメニューも用意している。
シャープなレスポンスが存分に体感できるスポーツインジェクションシステムもオリジナルを開発。制御は専用のフルコンで行われ、イモビライザーやエアコンなど実用面への影響も皆無。撮影車両はネット付きのファンネル仕様となっているが、異物の混入を防ぐための専用のインテークボックスも設定(別売)されている。
足回りには自社オリジナル設計のM&Mレーシングダンパーを採用。スプリングのレートは前後とも20kg/mmが標準だが、減衰力共にフルオーダーも可能。その他、フロントブレーキはAPレーシングの4ポットを装着。
ちなみにこの迫力のスタイルは、熱狂的なホンダフリークが多く存在する北米のストリートシーンでも大好評で、発売開始以来、これまで数え切れないほどのキットが海を渡ったという。
今後も歴史的な価値が高まってくることが必至なS2000だけに、フルオリジナルで大切に維持し続けることもその楽しみ方のひとつだが、ワイドボディで自分流のアレンジを表現するという手法もまた、正しい楽しみ方と言えるのではないだろうか。
●取材協力:M&Mホンダ 福岡県太宰府市国分1丁目18-8 TEL:092-923-1955
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