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走りを追求するユーザーに応え続ける鉄板モデル!
差別化されたボルクレーシングの頂点
1996年、1.6Lクラスのライトウエイトスポーツに“軽さ”の武器を与えるため、6.0J×15で3.7kgという驚愕の軽さで誕生したTE37。一方、NAマシンユーザーから寄せられた「もっと軽く!」というニーズを満たすため、1999年に5.0J×14で2.8kgという圧巻の軽さで誕生したCE28N。
いずれもバネ下重量の軽さでスポーツユーザーをバックアップするために生まれた、ボルクレーシングの鍛造1ピースホイールだ。TE37はハイパワーマシンにも応える強度と剛性が特徴。片やノーマルキャリパー前提のリバースリムでグラム単位の軽量化を図ったCE28Nは、10本スポークならではの応答性の高さが特徴…といった具合に、軽さという同じベクトルを向きつつも、異なる進化が重ねられてきた。
そんな2つのモデルは、日進月歩で向上していくベース車両やタイヤの性能、技術革新などに合わせた進化が極まり、現在はTE37がTE37 SAGA Sプラスに、CE28NはCE28Nプラスに…と最新モデルになっている。
「CE28Nプラスが大型化するブレーキシステムに対応するノーマルリム仕様になり、強度と剛性が大幅に高まったことから、『一体どちらを選べば良いの?』といったユーザーからの声が増えてきました。端的に言うと、強度と剛性を重視するならTE37 SAGA Sプラス、軽量と応答性を重視するならCE28Nプラスでしょうか」とは、レイズ企画部の木元さん。
オリジナルよりも強度と剛性を高めたCE28Nプラスはハイパワーマシンにも問題なく対応するが、縁石を使うようなアグレッシブな走りで連続周回するならTE37 SAGA Sプラスのタフネスさが優位。
一方、バランスに優れたマルチスポークのCE28Nプラスは、タイヤの感覚がドライバーへ機敏に伝わるため、ジムカーナやスプリントなどの応答性を重視する走りに最適だという。
今回撮影したTE37 SAGA Sプラスは、限定モデルとして伝統のダッシュホワイト&ストロボラインをリムフランジにマシニングで刻み込んだタイムアタックエディションだ。クリスタルホワイトパールのボディと、ダッシュホワイトの足元で決めたGR86は、逞しくも洗練されたスポーティスタイルに仕上がっている。
6本スポークと内角60度の開口部をバランスさせて優れた応力分散性能を発揮。レーシングコンケイブに輝くマシニングロゴは、ストロボラインとのバランスを考慮して少し控えめにアレンジされた。
真紅&アルミ素地で異なる質感に仕上げたストロボラインは、REDOT工法とA.M.T.マシニングによって展開。ダッシュホワイトはもちろん、ブラックにも映えるあしらいだ。
一方のCE28Nプラスは、イメージカラーであるシャイニングブロンズメタルをマッチング。スタイリッシュなスリムスポークが、GR86をアダルトスポーティに魅せる。
剛性アップのために締結部に施していた肉抜き処理はなくし、センターパートを大径化。CE28Nのアイデンティティであったサークル外周のティアドロップは大きく、深く刻み込まれている。
CE28Nらしいスリムスポークはそのままに、縦断面を増加させることで剛性をアップ。ステッカーからマシニングに切り替えられたロゴが、スタイリッシュさを高めている。
それぞれに極まったスペックだが、ストリートを主体にサーキットも楽しむ一般的なスポーツユーザーなら、デザインやサイズありきで好みの1本をセレクトすれば良いだろう。いずれのプラスを選んでも、トップクラスのバネ下重量の軽減効果と、安心して攻め込んでいける強度&剛性が愛車の足元に備えられるというわけだ。
●取材協力:レイズ TEL:06-6787-0019
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