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リバース流の快速ストリートメイキングに迫る
安心して踏める500馬力という至高!!
第二世代GT-Rには、800psや1000psといったハイチューンマシンも存在するが、限られた排気量の中で極限のパワーを引き出せば、耐久性や扱いやすさが代償になる。
とくに最近は、程度の良い個体も少なくなり、エンジンやミッションなどの補修パーツも手に入りにくい状態だ。よって、リスクと引き換えに速さを手に入れるというのも考えもので、「現状を維持したい」と考えるユーザーが多くなったのも理解できる。
そこで今回は、名門ショップ“リバース”に『扱いやすさと速さを追求した、第二世代GT-Rの作り方』を指南してもらった。その題材となるのが、リバースの元デモカー兼テスト車輌で、現在はユーザーのもとで走り続けている530ps仕様のBNR34だ。
エンジンは、HKSの2.8Lキャパシティアップグレードキットを主軸にVカムをセットし、小さめのGT-SSタービンを組み合わせてブースト圧1.5キロ時に約530psを発揮させている。
「RB26も発売から年月が経過しているので、ストリート仕様でもオーバーホールも兼ねて、鍛造ピストンを組み込むというのが定番メニューですね。さらにVカムとGT-SSタービンをセットし、低回転からビュンビュン回るハイレスポンス仕様が今のトレンドです」とは高久さん。
クーリング系の強化も重要だ。インタークーラーは、必要以上に大きいタイプは圧力損失が大きくレスポンスを損なうため、トラストのType29Fコアを使った純正交換タイプとしている。
ラジエターはARCのサイドタンク式を導入。「純正ラジエターはカシメの緩みや割れなどが発生しやすいですからね。対策の意味でも交換した方が良いです」とのこと。フェンダー内に設置されたオイルクーラーはHKS製だ。
エンジンマネージメントは、以前から装着されていたパワーFCをそのまま使う。「とくにBNR32で多いのですが、各種ハーネスの劣化を起因にイグニッション電圧の低下が起きている個体が多いんです。そういう意味では、電圧をロギングできる“F-CON Vプロ”をチョイスするのも有効ですね」と高久さん。
足回りはストリートでの快適性も考慮し、マイルドな乗り味を意識。車高調はHKSのハイパーマックスMAX IV GTで、フロントはトー変化を抑えつつキャスター角の調整ができるように、クスコ製のピロテンションロッド&アッパーアームを装着する。
一方のリヤは、乗り心地&静粛性を優先して、ニスモの強化ブッシュ+ハイキャスキャンセルという内容。これで一気に足回りのヨレ感が無くなり、新車レベルのフィーリングが手に入るそうだ。
ホイールはニスモのLM GT4(9.5J×18)で、タイヤにはアドバンネオバAD08R(265/35R18)を組み合わせる。
ブレーキは、完全リフレッシュを兼ねて実績のあるエンドレスのシステム(F6ポット+355mmローター R4ポット+332mmローター)をセット。
排気量アップとVカム、さらにコンパクトなGT-SSタービンという組み合わせで、余裕のあるパワー&トルクを確保。街乗りはもちろん、サーキット走行だって存分に楽しめる。そんな至高の一台なのだ。
●取材協力:リバース 栃木県真岡市長田126-2 TEL:0285-82-4870
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