「初期型FD3Sを徹底リフレッシュ!」コストパフォーマンスも重視した令和のRX-7アップデート術

市販パーツの組み合わせでも魅力溢れる仕様に変貌!

RE雨宮が仕上げた珠玉のストリートスペック

ロータリーチューニングの先駆者として、業界の先頭を走り続ける“RE雨宮”。知名度は今や世界トップレベルだが、それゆえに敷居の高さを感じてしまうのも否めない。

しかし、ユーザーカーを製作する上では「可能な限りコストを抑えて、オーナーの希望に応えていく」というのが代表である雨さんの考え。市販パーツを上手く活用し、独自のセッティングを施すことで理想のスペックに仕上げていくのだ。

その好サンプルとなるのが、こちらのユーザーカー。1型をベースにフルストリップ状態から仕上げたもので、ABSユニットや配線、配管類は全て6型用を移植。新車以上のコンディションに蘇らせた令和スペックとなっている。

となると、気になるその中身。エンジン本体は純正ポートのまま丁寧に段付き修正を行い、各部のクリアランスなどにも拘ったRE雨宮の精密オーバーホールが施される。

タービンは13Bロータリーと抜群の相性を誇るウエストゲート式のTD06-25Gをセット。エンジンマネージメントはF-CON Vプロ+EVC7が担い、最大ブースト圧1.0キロ時に420psを発揮する。

インタークーラーとラジエターは一般的なV字マウントとはせず、インタークーラーを水平に配置して、その下部にラジエターを傾斜させてマウント。これは、RE雨宮のタイムアタックマシンにおいて昔から採用されているレイアウトだ。

足回りについても、「足と空力もポイントだよ。セブンはスピードが上がっていくとピーキーな特性が顔を出してきて、フロントタイヤの接地感も無くなっていく。それを解消するためのサスセッティングと、確実にダウンフォースを発生させるエアロが重要!」とのこと。

この車両は、ジールファンクションをベースにしたオリジナル減衰仕様でセットアップ。スプリングにはスウィフト(FR16kg/mm)を組み合わせる。アーム類はサスペンションに入力される負荷に対して、リニアに足を動かすことを目的にリフレッシュ済みだ。

もちろんブレーキ強化も抜かりなく、フロントにはAPレーシングのCP5200キャリパーをセットし、ローターも前後にスリットタイプを奢る。

車体をリフトで上げると、フロア下まできっちり仕上げられていることが分かる。エアポンプレス化に伴い、触媒はSDコンバーターに変更。エキゾーストマフラーはRE雨宮謹製のドルフィンTAレプリカだ。

室内は純正のチープな質感を嫌い、各部にブルーカーボンをあしらってドレスアップ。ステアリングやシフトノブはRE雨宮のオリジナルだ。ブーストコントローラー(EVC7)は、ステアリングコラム脇の操作しやすい位置にセットされる。

そしてエアロパーツは、全てスーパーGTで得たノウハウをフィードバックして開発されたRE雨宮製をインストール。カナードやGTウイングも含めて車検対応というのも、ストリートに拘るRE雨宮製品ならではだ。

ホイールはエンケイレーシングPF01(9.5J)で、タイヤにはアドバンネオバAD09の265/35R18サイズを組み合わせる。

これぞRE雨宮流のトータルチューニング術。市販パーツを駆使して極上の1台に昇華させるその手腕は、さすがロータリーの老舗と感嘆せざるを得ない。まさに理想のストリートスペックなのだ。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

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【関連リンク】
RE雨宮
http://www.re-amemiya.co.jp/

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