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アメリカのトレンドを物語るスタンス系!
内外装に拘りが詰めこまれた最先端のUS仕様
鮮やかなライムグリーンとマットブラックのグラフィックが目を引く2014年式サイオンFR-S。SEMAショーのVoodooRideブースに出展され、大きな話題となったスーパーチューンドだ。
オーナーのマーク・コワンズは、西海岸を拠点に活動するチーム・エレベイトのバイス・プレジデントも務める人物。「パフォーマンスを備えたショーカーを作ること」がモットーとのこと。
その言葉通り、この美しいFR-Sは、パンデムのV3キットの上からワイドフェンダーをさらに重ねたオリジナルのワイドボディを実現し、エアサスでガッツリとローダウン。カーボン製のフロントスプリッターやフェンダーとの連続性を意識したサイドステップなど、クオリティの高いボディワークはパンデムの地元ディーラーでもある有力ショップ、LTMWが担当した。
ホイールは、ブラッシュド加工されたロティフォームの鍛造3ピースモデルであるLVSを装着。センターロック風のキャップがアイキャッチの逸品で、このデザインとしては記念すべき装着第1号車とのこと。ブレーキはR1コンセプトのシステムだ。
エンジンチューンも抜かりなし。FA20型水平対向エンジンは、オーストラリアのAVOが展開するボトムマウントのターボキットで武装。さらに、カーボン製のエンジンルームパネルやインテークボックスなどを取り入れて、メカニカルなエンジンルームを演出している。
フューエルシステムも独特だ。デリシャス・チューニングが展開するフレックスフューエル・パッケージを使用し、エタノール混合燃料であるE85とレギュラーガソリンに両対応する燃料噴射制御を実現した。
室内は外装と同色のロールケージを張り巡らせた上、バケットシートや内張りもブラック×グリーンでコーディネイト。ベースのFR-Sからは考えられないほど高級感が増している。
見た目の派手さだけでなく、モダンでクレバーなチューニングも施された、まさにアメリカの流行りを伝える1台だ。
PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI