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国産車チューニングのノウハウを全投入!
普段乗りからサーキットまで文句なしに楽しめるA45チューニング
かつては国産チューニングカーに乗っていたアラフォー&アラフィフ世代が、スポーツタイプの輸入車に乗り替えるというケースは非常に多い。そんな中、今もっとも注目すべきモデルとして推したいのが、先代(W176型)のメルセデスAMG A45 4MATICだ。
このクルマは、2.0Lの直列4気筒ターボエンジンを搭載した4WDモデル。360psの前期型と381psの後期型(2015年11月〜2018年10月)が存在するが、狙うは完成度の高まった後期型だ。AMGブランドということもあってか、中古市場を見ても手荒く扱われた個体はほとんど存在しない。
そんなマシンをベースに「普段遣いもストレスフリーでそのままサーキットも楽しめる」をコンセプトにチューンを施したのは、山梨県の老舗“カーショップポルシェ”だ。
エンジンは純正ECUを書き換えることでブーストアップを敢行。複雑な制御で知られるメルセデスベンツ車だが、パワーは400psオーバーまで高められている。この他、コーディングによるトルクリミットの解除により、低回転域からパンチのある走りを見せる。
「日本のAMGチューニングで『純正書き換え』というのは全く珍しくない。ですが、そのほとんどは既成のデータに書き換える作業のことであって、個体差に合わせた現車セッティングではないんです。ウチではこれまで国産車チューンで行なってきたのと同様に現車に合わせてきちんとセッティングを取っています」とカーショップポルシェ藤本さん。
ブースト圧のコントロールにはHKSのパワーエディターを使用。さらにエアクリーナーボックスを加工することでHKSのパワーフローも装着される。エアクリーナーボックスのサイドに見えるアルミフィンを備えた筐体はECUだ。
ブレーキパッドはエンドレスのcc-Rg。ブレーキフルードもエンドレスのRF650を使用している。サスペンションは純正ダンパーにエンドレスのZEAL X-COIL Dをセット。乗り心地を犠牲にせず、踏ん張りの効くサスセッティングとされている。
ホイールはボルクレーシングのTE037(9J+45)、タイヤはアドバンA050(245/40R18)を通しで履く。カーショップポルシェオリジナルのフェンダートリムも装着することで、このままでも問題なく車検を通すことができる。
コクピット周りには最低限サーキット走行に必要な計器類が追加されているが、ステアリングなどはノーマルのまま。シートは運転席にレカロのRMS、助手席にRCSがセットされている。
リヤのアンダーウイングもオリジナル品。水平ウイングの後端部を跳ね上げることで、小ぶりなサイズながらも強力なダウンフォースを発生させる。
2018年のモデルチェンジで型落ちとなったW176型だが、チューニングユーザーにとっては逆に好都合。中古車市場に良質な個体が溢れ、価格も一気に下がったからだ。事実、AMG A45は200万円台から選ぶことができる状況になっている。
戦闘力は申し分なし。走りもステータス性も実用性も捨てがたいという大人の走り屋にとって、大注目の一台と言えるだろう。
●取材協力:カーショップポルシェ 山梨県南アルプス市東南湖952-2 TEL:055-284-0813
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カーショップポルシェ
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