目次
NA&スーパーチャージャーに加えてターボも展開予定!
車検対応スペックとすべく新たなメタル触媒のテストも進行中
GR86/BRZに秘められたパフォーマンスを開放する切り札として、リリースが期待されているHKSのボルトオンターボ。
まずはこれまでのおさらいを兼ねてキットの概要を説明すると、基本レイアウトは先代Z#6用を踏襲したもので、タービンはGTIII-RSで決定。Z#8でもターボは違和感なしのフィッティングとなっており、スーパーパワーフローを含むインテークパイプの装着角度が若干変更になっている。
![](https://motor-fan.jp/weboption/wp-content/uploads/sites/3/2023/11/231115dvnc01_DSC5085-683x1024.jpg)
開発はパワー面の検証から進められたが、触媒レスの状態では軽々と400psを突破。ただし、市販キットでHKSがターゲットとして設定したのは、燃料系ノーマルのままで装着できる330~340psのパワーエリアで、なおかつ完全合法の車検対応を実現することだ。
![](https://motor-fan.jp/weboption/wp-content/uploads/sites/3/2023/11/231115dvnc05_DSC5049-1024x683.jpg)
実のところ、このターゲットパワーは純正の第1触媒を装着すればドンピシャとなるのだが、ここで大きな壁として立ちはだかったのが排ガス規制値。キットの合法化には使用過程車の規制値クリアが必須なのだが、タービンを装着すると純正セラミック触媒の温度が上がらず活性化しないことが分かった。
![](https://motor-fan.jp/weboption/wp-content/uploads/sites/3/2023/11/231115dvnc07_DSC5051-1024x683.jpg)
その対応としてメタル触媒を採用することになったが、最適なものを求めてテストを繰り返しているのが現在の状況だ。まずは先代用キットの300セルタイプを装着してみたが、残念ながら排ガスクリアとはならず。そこで次はタービンハウジングをA/R0.6に変更し、専用の400セルタイプ触媒でのテストを予定している。
当初は順調と思われていたボルトオンターボの開発は、ここに来て大きな落とし穴にはまることになり、どうやら予定していた年末のリリースは厳しいと言わざるを得ない状況となっているわけだ。
![](https://motor-fan.jp/weboption/wp-content/uploads/sites/3/2023/11/231115dvnc10_21004-AT009_FA24_2.5L_STEP2-1024x576.jpg)
しかし、そうした苦労の結果として、Z#8用のボルトオンターボキットは先代以上の伸びしろを獲得することになりそうだ。すでにリリース済みの強化エンジンパーツと燃料系、制御システムに加え、A/R0.8のアップグレードタービンハウジングにより、450psオーバーも狙えるのは大きな魅力。その実力のほどは先行投入されるパフォーマンスディーラー系のマシンにより、今季のタイムアタックで証明されるはずだ。
●取材協力:エッチ・ケー・エス 静岡県富士宮市北山7181 TEL:0544-29-1235
【関連リンク】
エッチ・ケー・エス
https://www.hks-power.co.jp