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ターボパワーでデミオは真のスポルトに覚醒する
ATFクーラーの装着でミッションの滑りを解消
軽快なハンドリングに対し、スポーツグレードのスポルトでもパワー不足が否めないDE5FS型デミオ。そんなウィークポイントを克服するべく、奈良県の“NRF(中村レーシングファクトリー)”が取った手段は、確実にパワー向上が狙えるターボチューンだった。
チョイスしたタービンは小型のTD04H。これをオリジナルのEXマニを介してマウントし、違和感のないターボ化を実現。最大ブースト圧はアクチュエーターのみでの制御で0.4キロとなる。
トラストのエアインクスが目を引くエンジンルーム。純正エアクリボックスが残されているが、これは純正ECUのケースが一体化されているためだ。エンジンマネージメントはサブコンのeマネージが担う。
ちなみにデミオは触媒がEXマニと一体構造となっており、ターボ化する際には撤去しなければならないが、NRFは行き場を失った純正触媒を下流のフロントパイプ部に移植。こうして公道を堂々と走れる車検対応スペックを実現しているのだ。
フロントバンパーの奥に装着されるのは、右側がエンジンオイルクーラー、左側がCVT用のミッションオイルクーラー。これで、パワーアップによる油温の上昇やCVTの滑りを抑えている。
足回りはラルグス車高調でセットアップ。ブレーキはキャリパー&ローターともにノーマルで、パッドのみディクセルの強化品に交換される。
エクステリアは、ワンオフステーを介して装着されたリヤウイング以外はノーマル。マフラーはNRFオリジナルに交換される。ホイールはレーシングハートCP-035で、タイヤには195/50-15サイズのミシュランパイロットスポーツを組み合わせている。
室内は、ピボットの追加メーター(ブースト、水温、油温計)をインストールして管理。また、ステアリングコラムの上には各種車両情報を表示するブリッツR-VIT iカラーも装着される。
なお、ターボ化に掛かるコストは、工賃やセッティングまで含めて約70万円とのこと。4000rpm近辺からブーストが盛り上がり、そのまま高回転までフラットにターボパワーが追従するこの特性は楽しいの一言。クルマ全体に軽快感がみなぎっていて、これぞ“真のスポルト”だと言い切れるほどだ。
●取材協力:ナカムラレーシングファクトリー 奈良県宇陀市大宇陀区拾生15-1 TEL:0745-83-2125
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