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トップシークレットは2024年もGT-Rに全力投球!
1350万円の価値と意味
スモーキー永田率いる“トップシークレット”が、2018年から取り組んでいる“第二世代GT-R再生プログラム”の最新作を東京オートサロン2024で発表した。
このプログラムは、一度フルストリップ状態にした上で錆を完全撤去し、そこからトップシークレット流の剛性アップ術を施工しながら高程度の純正パーツのみで組み上げていくというもの。つまり完璧なレストアだ。
第二世代GT-R、とくにBNR32はデビューからすでに30年以上が経過しているため、どんなに走行距離が少なくても丸裸にすると必ず錆が顔を出す。トップシークレットでは錆の侵食をシャットアウトするために、劣化した箇所の周辺をカット。鉄板の貼り替え作業を必ず行った上で、リフレッシュを進めていく。
ボディ補強に関しても、これまで蓄積してきた様々なデータをもとに、スポット溶接増しや補強バーを追加(車両の状態によってメニューは変わる)。こうして徹底的に作り直されるボディは、ハイパワーを受け止める素養を備えた剛体へと生まれ変わるのだ。
そんな再生プログラムによって蘇ったBNR32の最新作は、ホイールまで含めて同社のスーパーチューンド“VR32GT-R”と同一のパッケージとなり、ボディカラーはステルスグレー(R35GT-Rニスモ純正色)でオールペイント済みだ。
錆ひとつないクリーンなエンジンルームに収まるRB26DETTは、フルオーバーホールと同時にHKSの鍛造ピストンを組み込んだ2.6Lの強化仕様だ。R35GT-Rのエアフロを流用して近代化を図りつつ、そこにHKSのGT25タービンをセット。ハイレスポンスな520psを作り上げている。
排気系は、HKSタービンアウトレット→チタンフロントパイプ→メタルキャタライザー→BNR32純正マフラーというレイアウト。「効率的にはアフター製品の方が良いけど、今回はあえて純正マフラーにしたんだよね。貴重でしょ?」とはスモーキー。
足回りはHKSのハイパーマックスRを軸にセットアップ。ホイール&タイヤは、OZレーシングのチャレンジHLTにポテンザRE-71Rという組み合わせ。もちろんどちらも新品だ。
ブレーキはR35GT-Rのブレンボキャリパーを前後に奢り、ローターも2ピーススリットに変更。オーバー500psに見合ったストッピングパワーを手にしている。
内装も程度の良いパーツを使ってフルリフレッシュを敢行。シートは純正をウルトラスウェード生地で張り替えている。ステアリングやシフトブーツなどはトップシークレットのオリジナルモデルだ。
「ベースはかなり状態が良い個体だよ。錆も最小限だったしね。ただし、勘違いしてほしくないのは決して新車じゃないってこと。動力性能に関わる部分とボディは完璧だけど、配線関係やスイッチ類は年式相応だからマイナートラブルが発生することもある。それを理解しておかないと第二世代GT-Rとは付き合えないよ」。
車両本体価格は税込み1350万円(車検2年付き/現状渡し)。高額だが、現在の中古車相場と照らし合わせてみると、決して高くはない事に気づくはず。東京オートサロン期間中にも問い合わせが殺到しているそうだが、一生モノのGT-Rを探している人はトップシークレットに一度問い合わせてみてはいかがだろうか。
●取材協力:トップシークレット 千葉県千葉市花見川区三角町759-1 TEL:043-216-8808
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