目次
温故知新を感じるリアルチューンド
新車購入から時間をかけてここまで進化
「3.0GTリミテッド(MZ20)を新車で買ってここまできました。元々、7M-GTのままイジってましたけど、パーツが少ないし、パワーを上げていくとシリンダーブロックの強度も足りない。そこで2JZ-GTEに換装したんです」とオーナー。
フロントサスメンバーをJZA70後期用に交換して、JZA80前期型(VVT-i)無しの2JZ-GTEエンジンをフルオーバーホールして搭載。その際にヘッドにはHKSカムを投入し、ニスモ燃料ポンプとサード800ccインジェクターで燃料系も容量アップしている。
組み合わせるタービンはT78-29Dで、逃げ加工を施したトラストJZA80用EXマニを介して装着される。また、スロットルは純正ベースでバタフライバルブ径を拡大し、サージタンクも段付き修正済み。制御はF-CON Vプロが担当し、最大ブースト圧1.5キロ時で600psを発揮する仕様だ。
それに合わせてミッションは、リンケージ加工を施した上でJZX100後期用を搭載。OS技研3速クロスを組み、デフにはTRDの2ウェイLSDをチョイスすることで、600psを許容する駆動系を構築している。
また、足回りはクァンタムRM車高調にタナベスタビライザー+ワンオフ強化スタビリンクに加え、前後アーム類のピロ化を行うことでダイレクトなハンドリングを実現しているのだ。
バンパー左側にブリッツオイルクーラーをセット。ダクト&シュラウドはアルミ製ワンオフ品で、裏側には電動ファンも装着される。インタークーラーはブリッツJZA70用3層を流用。ラジエターはF-WINアルミ3層に交換されるなど、クーリング対策も抜かりない。
エアコン操作パネルを助手席側に移設し、センターコンソールにHKS水温/油温/油圧をセット。その下にトラストターボタイマー、HKS EVC、大森電圧計が並ぶ。ブースト計は、ダッシュボード右端のエアコン吹き出し口にインストール。
前席はJZA70純正レカロ用シートレールを使ってレカロLT-Lを装着。また、セーフティ21ダッシュ貫通8点式ロールケージの他、ワンオフフロントタワーバー、リヤタワーバー+トランクモノコックバーなどでボディ補強も図られている。
「高速域でフロントの安定感が格段に良くなった」とオーナーが言うFRP製ワンオフフロントアンダーカバー。ボディ側にフレームが設けられ、ガッチリと固定されている。フロントリップスポイラーはJZA70用で、サイド部をショート加工して装着。
エクステリアはダクト加工したYSRのFRPボンネット以外、外装は基本的にノーマルのまま。リヤバンパーサイドにJZA70輸出用サイドマーカーを埋め込んでいるのがアクセントだ。ホイールはBBS-LMの18インチでフロント8.0J、リヤ9.0J。それに225/40、255/35サイズのポテンザRE-01Rが組み合わされる。
オーナーいわく「もう手を入れるところがないくらいイジってますね」とのこと。新車からジックリと時間をかけて、理想とするMZ20が完成したわけだ。