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ベース車はアメリカから輸入した1966年モデル!
耐久性と戦闘力を大幅に高める魔改造スペック
このマッシブな初代マスタングは、フォーミュラD参戦ドライバーとして知られる、水谷大地選手が経営する“水谷自動車”の作品だ。
「アメ車を何台も所有しているお客様からのオーダーで作ったクルマなんです。“ドリフトできて、耐久性が高く、パーツにも困らない。そんなマスタングにしてほしい”という依頼だったので“だったら2JZ-GTEをスワップしちゃいましょう!”という話になりまして」とは水谷さん。
ベース車は1966年式の初代マスタング。オーナーがアメリカ現地で購入し、日本に持ち込んだ個体だ。2JZ-GTE化にあたってはポン付けとはいかず、バルクヘッドを約30mm後方にスライドさせるなど、かなりの大作業になったそうだ。
搭載された2JZ-GTEは、HKSのキャパシティアップグレードキットで武装した3.1L仕様。KTDの大容量サージタンクや電子制御スロットルシステムをインストール。D1GP車両のように、完全なるフライバイワイヤー式としているのだ。
組み合わせるタービンはGCGのG35−900。LINK制御で800ps&90kgmという出力を発揮。ミッションは宮精密の変換キットを使ってZ34純正6速をドッキングしている。
足回りも凄まじい。フロント側はストラット形状を再構築し、サスメンバーやアーム、ナックル等のパーツをシルビア用が使えるようにしている。
リヤはドラッグマシンに用いられる強化ホーシングを導入。巨大なデフケースがその証だ。さらに、社外の4リンクキットを導入して、リーフスプリングからコイルオーバーへと進化を遂げた。
ホイールはSSRの最新モデルであるGTX01RS(F9.5J-16 R10.5J-39)をセット。タイヤはシバタイヤ(F265/35−18 R275/35−19)を履く。ハブに関しては、アメリカ製のキットを用いて114.3−5Hに変更。なお、リヤのブレーキはフットブレーキ/油圧サイド/電動パーキングのトリプルキャリパー仕様となる。
水谷さんは語る。「まだまだ細部の手直しが必要なので今回はサフェーサー状態での出展となりましたが、今後は外装もきっちり仕上げてドリフト仕様として煮詰めていきます。もちろん公認車検も取りますよ」。
一見、邪道に思える初代マスタング改2JZ-GTEスワップ仕様は、日本に住むアメ車好きのために製作された生粋のドリ車だったわけだ。
取材協力:水谷自動車 大阪府豊中市原田南1-6-20 TEL:06-6152-8448
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