「オートサロンならマジで賞を獲れたかも・・・」零戦オマージュのミリタリーECR33スカイラインが異次元すぎた！【大阪オートメッセ2024】

公開日 2024/02/20
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著者 weboption

打ち込まれたリベットは総数5600発！

内装もアルミ版で作り直し、メーター類も完動

大阪オートメッセ2024に展示されたユーザー車両の中でも、特に注目を集めていたのがこのECR33型スカイライン。鹿児島県の“知覧特攻平和会館”に幼少期から通っていたというオーナーが、零戦をモチーフにDIYを駆使して仕上げた仰天ドリフトマシンだ。

ベース車のチョイスに関しては、零戦の丸みを帯びたフォルムを再現するにはR33系がベストという判断から。ボディカラーは、中島飛行機で製作された“五二型”をオマージュしたグリーンでオールペイント。そこにブラックとシルバーでウェザリング＆モールド塗装を実施している。

フロント周りはR34系の顔が好みということから、フロントフェンダー&ボンネットをニコイチにしてBNR34フェイス化を敢行。バンパー＆リップはネットオークションで見つけたアイテムで、そこにユーラスのボンネットダクトやダミーオイルクーラーを外付けすることでメカニカル感を増長している。

ボディ全体に打ち込まれたリベットは、当初、実際の零戦と同じ“沈頭鋲(ちんとうびょう)”と呼ばれる航空機用を使おうとしていたそうだが、沈頭鋲はFRP部に使えないため、泣く泣く通常のリベットに切り替えたのだとか。ちなみに、リベットの総数は衝撃の5600発！「真夏に1週間くらいかけてやったんですが、熱中症になりかけました…」とオーナー。

外板の銃創も拘りのポイントだ。猟銃を所有する先輩に実弾を用いた施工を頼んだものの「そんなことできるわけないだろ！」と断られたため、釘打ち機を駆使して銃創を再現した。Cピラーの裏には釘が残されているが、これは検問や職務質問時に『警察官に本物の弾痕ではないことを証明する』ための策だったりする…。

インテリアの作り込みも凄まじいレベル。インパネはアルミ板を駆使して零戦仕様へとリメイク。メーター類もクルマ用ではなく工業用へと変更しているが、配線処理をきっちり行なっているため全て問題なく作動する。

サイドブレーキレバーの奥に確認できる怪しい物体は、船舶用のスロットルレバーだ。「これでアクセル操作しようと思ってワイヤー接続までしたのですが、走行中にシフト操作できないことが分かって…。現在はオブジェとして置いています」とのこと。

漢気溢れるドライバーズシートは、ドラッグレース用として市販されていたイギリスの製品。エキゾーストマフラーは零戦の排気管のような『エンド部分のみが見えるスタイル』を求めた結果、一度室内を通って左リヤドア後方へと抜けるレイアウトを構築している。

エンジンルーム内も五二型をモチーフに、全体をラフにブラック塗装してエイジング加工を施している。

聞けば、元々は生粋のドリフターだったというオーナー。そのため、エンジンは戦闘力抜群の380psを発揮するRB25DET改GT2835タービン仕様とし、高負荷が続くドリフト走行でも音を上げないようクーリング環境も最適化。ちなみに、オイルクーラーはダミーとは別に本物のコアをラジエター前に設置していたりする。