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ターボ化を前提にエンジン本体もキッチリとチューン
グリーン/イエローでコーディネイト!
ホンダのPP1型ビートは、ミッドシップを採用した遊び心満点のオープン2シータースポーツだ。決して安くはない車両価格からも、実用性を求めて選んだユーザーは皆無だろう。熱狂的なファンが多く、2017年6月から一部純正部品の再生産をホンダが行うなど、デビューから30年以上経過している車両としては異例の存在だったりする。
そんな稀代の名車をベースに、S660にも引けをとらないポテンシャルを引き出すべく製作されたのがこのチューンドだ。メイキングを担当したのは名門“トップフューエル”。
キャビンの真後ろに搭載されるE07A型エンジンは、絶対的なパワーを求めてターボチューニングを敢行。エンジン本体はターボ化を前提に、トップフューエルオリジナルのカムシャフトや鍛造ピストン、フルフロー加工コンロッドを投入。単なるボルトオンターボ仕様とは一線を画すメイキングが施されているのだ。
タービンは、ZC33S型スイフトスポーツの純正をハイフロー化して搭載。E07A用としては少々大きめのサイズではあるが、高回転域でのパンチ力を求めた結果のチョイスだ。
ビートはミッドシップというレイアウト上、インタークーラーやオイルクーラー等にフレッシュエアを効率良く導入するのが難しい。そのため、両パーツは一般的な空冷式ではなくワンオフの水冷式としているのもポイントだ。ラジエターは、純正位置にアルミの大容量タイプをインストールする。
非常にタイトな室内だが、センターコンソールが助手席側にオフセットされた設計のため、運転席側にはレカロのRSMが装着可能なスペースを持っている。メインメーターにはデフィのオールインワンモデル「スポーツクラスター」で集中管理。エンジンマネージメントはフルコンのLINKが担う。
ちなみに駆動系は、OS技研の強化クラッチ、純正流用クロスミッション、クスコ機械式LSD(1.5WAY)という構成だ。
個性的なカラーリングが目を引くエクステリアは、オートマック製のフルエアロで構築。ボンネットはトヨシマクラフトのカーボンモデルだ。
的確なパーツチョイスと緻密なセッティングによって完成したターボ仕様のビートは、現代のスポーツカーと比べても見劣りしない魅力を放つ。小さなスーパーカーとは、まさにこのようなパッケージのチューンドのことを指すのであろう。
●取材協力:トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880
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