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真のGT-Rワゴンと呼ぶに相応しい本格チューンド!
心臓部はハイレスポンスな570馬力仕様
新車発売当時から、チューニングベースとして比較的メジャーな存在であったC34系ステージア。R34スカイラインと共通のプラットフォームを持ち、特別仕様としてオーテックジャパンが手掛けた260RSには、スカイライン以外で唯一RB26DETTが搭載された。まさに“GT-Rワゴン”的な存在である。
そのポテンシャルに着目し、個性的なスタイルに仕上げるエアロパーツを核としたカスタマイズを手掛けてきたのが“タケローズ”。今回紹介する260RSは、サーキットでのスポーツ走行を楽しんでいるユーザーカーだ。
エンジンはN1ブロックをベースにHKSの2.8Lステップ1キットで排気量を拡大した上、ヘッドには東名パワードのハイカム(IN&EX260度)をインストール。低中速トルクを太らせつつ、高回転でのパワー追従性を高めるアプローチだ。
タービンは定番のRB26DETTとマッチングの良いHKSのGT2530をセット。F-CON VプロによるDジェトロ制御で、ブースト圧1.6キロ時に570ps/60kgmを発揮。インジェクターは1000ccにアップグレード済みだ。
ホイールはボルクレーシングZE40(12J×18)、タイヤにはポテンザRE-71R(295/35R18)を組み合わせる。
室内はストリート然とした仕上がりだ。ブースト圧はセンターコンソールに装着されたHKSのEVCで制御される。
迫力のエクステリアカスタムはタケローズらしい仕上がりだ。マッシブなワイドフェンダーは、前後に295幅のタイヤをインストールできるよう、フロント片側60mm&リヤ片側80mmの拡幅で設定されている。
ワイド化にともない、リヤの純正フェンダーは耳をボックス状に処理して剛性アップに貢献。フューエルリッドに追加した三角形のピースは可動式で、フェンダーとの段差を解消させながら給油時には邪魔にならないタケローズのアイディアアイテムだ。
「強力な武器となる295サイズのハイグリップタイヤを収めるために開発したのが、ステージア用としては4作目となるタイプZEROワイドボディキット。ステージアは荷室スペース確保のためリヤサス取り付け位置がスカイラインと異なるので、それに合わせたセッティングが肝心です。また、ミッションはBCNR33と同じ5速なんですが、500psを超えるとラフな操作でトラブルを起こしやすいで注意が必要ですね」と教えてくれたのは、タケローズの佐藤さんだ。
続けて「260RSはGT-Rの豊富なアフターパーツが使えることと、圧倒的に安い任意保険料が魅力です(笑)。荷物もいっぱい積めるし。これからベース車を探してチューンするなら、RB25DETを搭載するRS FOURが安くてオススメ。チューニング次第で、この260RSに匹敵するパフォーマンスにすることも可能ですよ」。
ちなみに、この260RSは十数年前に新古車で手に入れて以来、2度のクラッシュを経験。そのうちの1回は廃車に近い状態からの復活を遂げている。エンジンルームのフルスポット増し補強は、事故修復の副産物としてついでに(!?)施されたものだという。
日常の足として使い倒せる実用的なワゴンでありながら、ひとたびアクセルペダルを踏み込めばスポーツカー真っ青の戦闘力を発揮する。まさに、羊の皮を被った狼だ。
●取材協力:タケローズ TEL:042-569-1425
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