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エンジンは5バルブ4A-Gベースのフルメカチューン仕様!
ドライビングの気分は藤原拓海!?
ドアに“藤原豆腐店”のステッカーが張られた白黒パンダのAE86トレノとくれば、コミックス&アニメでお馴染み、頭文字Dの主人公“藤原拓海”の愛車。
各地のカーイベントでは毎回たくさんのレプリカマシンに遭遇するが、その多くはエクステリアやインテリアが中心のカスタムだ。そんな中「これなら秋名(榛名)であんな走りができそうだ…」と感じさせてくれるのが、宿利健一さんのマシンである。
美しすぎるボディは、3年前にドンガラ状態からフルレストアで仕上げたもの。エクステリアの変更点は、インパルスのドライカーボンボンネットとリトラクタブルカバーだ。
「免許を取った時からずっとハチロクが欲しかったのですが、今から10年前にようやく手に入れたのが拓海号のベースと同じ昭和58年式のトレノGT-APEX3ドア。頭文字Dが好きすぎて、フルノーマル状態からここまで仕上げました。OVAバージョンのファイナルステージ仕様です」とのこと。
何と言っても注目なのは、ボンネットの下に収まるパワーユニット。迫力のファンネル仕様4連スロットが装着されたエンジンはAE111用5バルブ4A-Gで、戸田レーシングのハイコンプピストンとハイカム、東名コンロッドを組み込んだエキスパートOZのフルチューン仕様となっている。
前述の通りエンジンはAE111ベースだが、アニメの仕様と合わせてヘッドカバー類をAE101にしているのも拘り。サーキットやワインディングも楽しむためにオイルクーラーを装着。原作ではレスとしているVVTは、乗りやすさも考慮してあえて残している。
排気系はテックアートのタコ足&マフラーに、フジツボ製のシングルテールを組み合わせることで排気効率と原作同様の見た目を両立させている。
ホイールはもちろんRSワタナベの8スポーク(FR7.5J)で、タイヤはアドバンネオバ(FR195/50-15)をチョイス。車高調はコシミズモータースポーツ、ブレーキはパッドをプロジェクトミュータイプPSに変更している。
イタルボランテフォーメルやダッシュ逃げタイプのロールバー、ACドリンクホルダーと紙コップなど、ファンが見ても納得のインテリア。運転席フルバケ、助手席リクライニングタイプだが、レカロではなくあえてブリッド(ジーグIV/ストラディア)としている。
メーターパネルはAE86専門店のカーランドによるワンオフ品で、デフィの80φタコ、60φ水温、油温、油圧計と原作と同じ永井電子のデジタルスピードメーターを組み合わせている。
オーナーの宿利さんが約30年間思い続けた初恋の相手であるAE86も、ここまで綺麗に仕上げてもらえれば本望なはず。次はECUを最先端フルコンのLINKに変更予定という。さらなる進化を期待してます!
PHOTO&TEXT:川崎英俊
●取材イベント:GAZOO.com愛車広場 出張撮影会 in 富士スピードウェイ