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あらゆる路面状況下で瞬時に反応!
R35GT-Rの走りをさらなる高みへと誘う
高品質なサスペンションキットとして、本物指向のユーザーから人気を集めるアラゴスタ。オランダ生まれのこのダンパーの特徴とも言えるのが高い精度への拘りだ。
最上級スペックのタイプSに採用されるアルミ鍛造シリンダーは、0.2ミクロン単位の表面精度で仕上げられ、ホーニング処理により真円度を高める。さらに、硬質アルマイト仕上げの約4倍という耐摩耗性を誇るカシマコーティングを実施。フリクションの極限まで抑え込むなど、拘りは枚挙にいとまがない。
そんなトップラインプロダクトが、新たに電子制御式のセミアクティブモデルとなる『タイプSA・АCE』をラインナップする。
Gセンサーの情報を元に、専用プログラムで電子式のDDAバルブを制御。目まぐるしく変わる路面状況に応じて減衰力を最適化するのが、このモデルのコア技術。ベースとなる車高調は、高精度なアルミシリンダーを採用した全長調整式タイプ。スプリングはラーナ製で、R35GT-R用のレートはフロント14kg/mm、リヤ8kg/mmの設定だ。
タッチパネル式のコントローラーにより、前後の減衰力やロール、ピッチングを5段階で調整可能。メモリー機能も備えており、自分好みのセッティングを瞬時に完了させることができる。
車内に設置した多軸Gセンサーから得た情報を元に、最新アルゴリズムで制御される専用ECUにて最適な減衰力を算出する。そのため、街中では快適に、峠やサーキットではしっかりと踏ん張るようなフィーリングも思いのままだ。
取材時の試乗で感じたのは、減衰力の調整幅が広いこと。最もコンフォートな特性である“M5”に設定するとかなりソフトで、後席に乗ったカメラマンも快適と感心していたほどだ。そこからスポーツモードに値する“M1”に変更すると、瞬時に特性が変化。街乗りにはかなりハードな印象で、突き上げ感もダイレクトに伝わってくるが、これはサーキットで強い武器になるのだろう。
R35GT-Rが標準搭載するダンプトロニック機構よりも変化量が大きく、それぞれの味付けや方向性も明確。総じて、かなり“懐が深い足”という印象だ。
価格は強化アッパーマウント仕様が78万2100円、ピロアッパーマウント仕様が80万800円。そして、ピロアッパーマウント仕様のエアリフター付きモデルが111万5400円となる。
アラゴスタは決して手頃感のあるサスペンションキットではない。しかし、これほどまでに走りの楽しさと安心感が得られるのなら、その価格にも十分に納得できる。一度は手に入れてみたい逸品だ。
●問い合わせ:トップラインプロダクト 千葉県柏市高柳1147-2 TEL:04-7190-1391
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トップラインプロダクト
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