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TRUSTの英知を結集して製作したプロボックスターボ!
痛快なパワーフィールのボルトオンターボ仕様
チューニングパーツメーカーである“トラスト”が、JPSC(全日本プロボックスサクシード選手権)参戦用に製作したプロボックスの登場だ。
“ターボのトラスト”らしく、心臓部はかつてトラストがトヨタbB用としてラインナップしていたTD04H-15Gタービンキットを流用装着。インパクトのあるエンジンルームだ。
左バンパープロテクターの裏側にはGReddy10段エンジンオイルクーラーをセット。エアガイドまで装着するなど、その作り込みに思わず感心。性能に関してトラスト広報の川島さんは「筑波オールスター戦では油温121度でした。冬場は冷えすぎるので、普段はガムテープでコアの半分くらいを覆ってますね」とのこと。
エンジンマネージメントは、8気筒のシーケンシャル噴射まで制御可能なフルコン『LINKエクストリーム』が担当する。
マフラーはパワーエクストリームRのワンオフ品だ。プロボックスらしからぬターボサウンドを轟かせてくれる。この仕様で最大ブースト圧0.75キロ時にダイノパック計測150ps弱を発揮する。
バンパー&リーンホースをくり抜いた先にジムニー用コア流用ワンオフインタークーラーを確認。ラジエターと並列配置されるため冷却性能をスポイルせず、夏場の耐久レースでも純正ラジエターで水温が上昇することはない。
また、フロントスポイラーはワンオフ。本体は6mm厚のコンパネ、サイドにはアルミ板を使い、脱落防止のため、フロントサスメンバーに取り付けたスポイラー裏側のL字アングルをセンター2ヵ所で吊るという本格的な作りだ。
足回りは、GReddyパフォーマンスダンパーを軸にセットアップ。スプリングレートはフロント8kg/mm、リヤ6kg/mm。また、ローダウンした際に生じるリヤアクスルの左右位置ズレを補正するため調整式のラテラルロッドも導入している。
駆動系にはOS技研のメタルツインクラッチとスーパーロックLSDを奢る。
ブレーキはフロントパッドがエンドレスMX72。実はプロボックス用ではなくトヨタの他車種用とのことで、バックプレートを小加工してキャリパーに組み込んでいる。プロボックス用よりもパッド面積が広いのだ。
戦闘的な各種追加メーターやプロドライブ製ステアリングと、センターコンソールの純正AMラジオがミスマッチ感を醸し出すダッシュボード周り。ちなみに、メータークラスター内に装着されるのはAEM製A/F計。プロボックスにはミスマッチすぎる装備だ。
運転席はブリッドのジータIIIに交換。シートベルトはTRS製4点式が装着される。これで普通に営業回りをしているというから恐れ入るが、助手席のヘッドレスト一体型純正ハイバックシートとのコントラストも見逃せない。
ホイールはグラムライツ57C6(7.0J×15+30)にトーヨープロクセスR1R(195/55R15)という組み合わせだ。
全方位スキなく手が入り、「チューニングメーカーが本気でやるとこうなるのか!」と思うような内容だ。なお、ターボキットについては、パイピング類はワンオフ製作が必要だがEXマニとタービンアウトレットを含めて数基分なら用意できるとのことだから、興味のある人はトラストに問い合わせを。
●取材協力:トラスト TEL:0479-77-3000
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