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純正パーツ流用で壊れにくく速いSXE10を作る
目指すはハイレスポンスな300馬力オーバー仕様!
デビュー前は「ハチロクの再来」などと騒がれたものの、チューニングベースとしての人気度はイマイチだったアルテッツァ。しかし中古車相場が下がって、様々なチューニングメニューが確立された現在は、逆に格好の素材だったりする。
数あるチューニング手段の中で、パワーチューナーとして名高い“フナッツ”が推奨するのは、トラストのTD04H-19Tタービンキット(27万円)を軸にした過給機チューンだ。
基本設定はノーマルエンジンをベースに、インジェクターの交換やインタークーラーの装着で、ブースト圧0.7キロ時に約285psを狙うという内容。エンジン本体に手を入れていけば、さらにブーストアップできるところがこのターボキットの利点。ワンステップで進化できる要素を残したメニューなのだ。
TD04H-19Tターボキットを装着した場合、足りなくなるのがインジェクターの容量。しかし、3S-GT純正の540ccインジェクターに交換すれば、燃料ポンプを交換しなくてもブースト1.0キロくらいまで対応できるとのこと。
ブーストをかけていくと吸気温度が上がっていくため、前置きインタークーラーの装着は必須条件。ターボキットにはインタークーラーが含まれていないため、取材車両は同じくトラストのアルミ2層インタークーラーTYPE28Eを装着して、熱ダレを防いでいた。
ターボキットにはチューンドECUは付属していないため、フナッツではeマネージやF-CON Vプロなどを使った現車合わせでセッティングで対応。「コスパ重視ならeマネージを、今後の発展性を考えるならVプロって感じですかね」とのこと。
また、ポン付けターボ仕様でも十分な動力性能は得られるが、フナッツではハイパワー志向のアルテッツァ乗りに向けて、このターボキットを前提としたセカンドステップメニューも用意している。それが、3S-GT純正のコンロッドとピストンを組み込んだオーバーホール+αのチューニングだ。
「ターボキットを組んでも壊れては意味がない。だから、しっかりとした耐久性を持つベースエンジンを作ってターボ化していくことが大切です。そういう意味からも、このTD04H-19Tキットと3S-GT純正パーツを使ったオーバーホールメニューというのは理想的なんです」と船津代表。
オーバーホールと同時に腰下の強度を上げつつ圧縮比を10:1まで下げることで、最大ブーストは1.0キロ以上が可能になる。そこから得られる出力は実測300psオーバー。どんなスポーツモデルとも真っ向勝負できる、快速セダンが完成するわけだ。
●取材協力:フナッツ 東京都西多摩郡瑞穂町箱根ケ崎東松原2-6 TEL:042-513-9327
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フナッツ
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