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シャドースポーツの6.0Jから13Jまでフルラインナップ
レアホイール探求家・水野ワークス 水野信太郎
チューニングパーツも色々あるが、最も手軽でありながら、拘りはじめるとキリがないのがホイールなのではないだろうか?
調べてみると、ホイールのルーツは古代文明時代に石材などを運搬するために使用した丸太。その後も19世紀まではホイールは木製だったが、面白いのはその時代から軽さや剛性を求めてディスクやスポークタイプなど様々なデザインが生み出されていたこと。そしてそのアプローチは、素材が鉄やアルミになった現在でも変わりはないのである。
そんなホイールの魔力に取り憑かれてしまったのが、“水野ワークス”代表の水野信太郎さん。はまっているのは、70~80年代に一世を風靡した1ピースアルミ。旧車のボディワークを専門としているガレージ内には数え切れないほどのお宝ホイールが並んでいるが、「これだけは絶対に売らない!」と断言するのが、1982年にハヤシレーシングが製造し、デビルジャパンが販売したシャドースポークだ。
シャドースポークへの拘りのきっかけは、若き日に雑誌で見た武藤Z(S30)への憧れ。自分のケンメリにも同じホイールが履きたいと25年前からコツコツ集め続けた結果、6.0Jから13Jまでの全リムサイズをコンプリート。コレクションのメインは3本スポークを十字に配した4穴タイプだが、2×5スポークの5穴タイプや、10インチのベビーシャドーまで勢揃いだ。
「旧車乗りにとって当時物のホイールは憧れの存在。ハヤシストリートやRSワタナベの人気は鉄板ですが、地域限定的な人気モデルがあったりもします。復刻モデルの登場で今は落ち着きましたが、シャドースポークでもピークだった5〜6年前は1セット250万円!! が当たり前でした」。と、知ればなんとも深いお宝ホイールの世界だった…。
水野ワークスのお宝ホイール拝見!
テクノファントム
形状の異なる2つの十字型スポークを交差させたテクノファントムは、街道レーサーと呼ばれた当時の走り屋に人気のモデル。
ハヤシストリート
水野代表が愛車のケンメリに履かせているのは、お宝ホイールの代表格と言えるハヤシストリート。13.5Jの超深リム14インチだ。タイヤは225サイズの当時物のアドバンレーシングレインを組み合わせている。
ロンシャンXR-4
こちらも愛車のケンメリ(リヤ用)にスタンバイ中の13.5JのロンシャンXR-4。タイヤはリバティウォークが旧車用に製作したLB88だ。
その他のレアホイール
通称1円玉と呼ばれるスピードスターMk.1は、1971年に登場した日本初の3ピースモデル。フォーカスレーシングは、なぜか北海道東部の走り屋に支持されていた名作。目の細かいデザインのSSRフォーミュラメッシュは当時ボルクメッシュと人気を二分していた。
シャープな8本スポークは、お宝ホイールの代表格といえるハヤシストリート。左の2本は加工鉄チンと呼ばれるトヨタ純正を10.5Jと12.5Jまでワイド化したホイールだ。
右から2本のスターシャークやロンシャンXR-4は人気の高まりを受けての復刻品。左側の3本はリバレルや溶接加工と呼ばれる方法でリムのワイド化を図ったものだ。
●取材協力:水野ワークス 埼玉県吉川市藤97-2 TEL:048-983-2052
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水野ワークス
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