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NissFest2023潜入レポート
カリフォルニア州のアーウィンデール・スピードウェイで開催された日産&インフィニティ・オンリーのイベント「NISSFEST(ニスフェスト)」。ダットサン時代の旧車も対象だが、どちらかと言えばZ33〜RZ34型のZ、V35〜V37型のインフィニティG/Qといった比較的新しめのモデルが多く集まるイベントだ。スーパーチャージャーを搭載したパフォーマンスチューンあり、エアサスを組んだスタンス系ありと、個性豊かな参加車をピックアップ!
リバースローテーション・シングルターボ仕様
カーショーに限っては、アメリカでも物珍しさが少し薄れてきた印象もあるR32型スカイラインGT-R。とはいえ、このようにエンジンルームまでバリッと仕上げている個体は羨望の的である。
シングルターボ化されたRB26DETTには、オーストラリアのARTECがリリースするリバースローテーション用鋳造マニホールドを装着。ギャレットなどが展開している、一般的なタービンとはハウジングが逆回転となるリバースローテーションタービンをマウントする。
オーナーが愛情込めてコツコツ製作
S13型240SXは、アメリカでは180SXと同じリトラ顔が本来の姿となるが、この93年式モデルは固定式ヘッドライトを備えるJDMコンバージョンを実施。エンジンは元々のKA24DE型直列4気筒を搭載しているが、ターボ&ダイレクトイグニッション化するとともに、オリジナルのサイクルフェンダーを備えた美しいエンジンルームを実現している。
点火系はデスビの信号をダイレクトコイルに分配するコントロールモジュールを内蔵し、ダイレクトイグニッション化を敢行。さらに、燃料系や水回りの取り回しも独自に改良し、オルタネーターを固定する自作のブラケットも用意するなど、オーナーはビルト・バイ・マイセルフを楽しんでいるようだ。
最大派閥のSocal Zが見参!
NISSFESTに参加しているオーナーズクラブで、おそらく最大規模と思われるのが地元サザンカリフォルニアを拠点にする「Socal Z(ソーキャルジィー)」。彼らにとってはエアサス、深リム、カーボンパーツが三種の神器となっており、こちらのZ34はその典型的なサンプルとも言える。
エンジンルームよりトランクルームのエアサスシステムを見せつけるのもお約束。また、ワークのホイールも標準で豊富なサイズ設定がされていることから、好まれる傾向にある。
ド派手なグラフィックが目を引くZ34
大手の吸排気系パーツメーカーであるaFe POWERが、JDMスポーツコンパクト向けに展開しているブランドが「takeda」。そのデモカーである370Z(Z34)は同社のパーツの他、STILLENのスーパーチャージャーも搭載する本格チューンドだ。
一方、外装にはHyper Hiveのワイドボディを纏い、超絶深いリバースリムのワークVS XXも装着。パフォーマンス系スタンスとでも表現すれば良いのだろうか、とてつもない存在感を放っている。
ドラスリを履く武闘派カーボン350Z
ボディパネルの大半がカーボン化された350Z(Z33)は、さりとてドレスアップ系ではなく、VQ35DEにCOMPターボのシングルチャージャーが追加された武闘派だ。
前後にバッシュバーを備え、巨大なインタークーラーとリヤのドラッグタイヤを誇示。その一方で、エンジンルームはチタンのパイピングやPTFEホースなど、「魅せる」意識も感じさせる。
ビードロック付きのBelak製鍛造ホイールに、ミッキートンプソンのET STREET R(275/50R15)を組み合わせ、ドラッグマシンを意識したイカつくも華やかなストリート仕様といった雰囲気だ。
ボディカラーのグラデーションがお見事
カーボンやFRPのオリジナルボディパネルを展開するFLY1 Motorsportsが製作した370Z(Z34)。AMSボディキットというオリジナルのエアロキットを備え、フロントはカーボン素地のまま、ペイントでリヤに行くほどブルーパールになるグラデーションカラーを実現している。
ホイールはBCフォージドの鍛造モデルで、他とひと味違う色気を表現。ブレーキはG37の一部グレードなどに純正採用されるアケボノ製を流用したアップグレードが図られているが、ロゴがNISSANやINFINITIのままだと流用感が強いと感じるのか、あえてキャリパーを塗り直してakebonoのロゴを貼り直すのもポイントのようだ。
Part.2へ続く
PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI