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ニスフェスト(NISSFEST)2023潜入レポート Part.3
カリフォルニア州のアーウィンデール・スピードウェイで開催された日産&インフィニティ・オンリーのイベント「NISSFEST(ニスフェスト)」。ダットサン時代の旧車も対象だが、どちらかと言えばZ33〜RZ34型のZ、V35〜V37型のインフィニティG/Qといった比較的新しめのモデルが多く集まるイベントだ。スーパーチャージャーを搭載したパフォーマンスチューンあり、エアサスを組んだスタンス系ありと、個性豊かな参加車をピックアップ!
若いオーナーの手で進化中の300ZXターボ
NISSFESTの参加車両としては少数派に属する300ZX(Z31)だが、年齢の若いオーナーにとっては比較的手頃な価格で手に入るベースでもある。こちらの300ZXターボは、本来エアコンのコンプレッサーが備わるあたりにタービンをトップマウント。さらに「TURBO 3000」と大きく書かれたカバーが備わるVバンク間には、円筒形の大型サージタンクを装着する。
その他、燃料系の取り回しも変更するとともに、手製のステーで6個のイグニッションコイルをマウントするなど、細部まできっちりと手が入ったリアルチューンドだ。
Z32パワードバイRB
本来はV6エンジンが搭載される300ZX(Z32)に、RB型直列6気筒シングルターボを換装! タイミングベルトカバーはRB26となっているが、吸気側のカムプーリーを隠しているようなので、恐らくRB25だと思われる。エアサスを使用し、着地寸前までローダウン。
気になるのは「Z」と「R」が融合した、空想上のメカゴジラを描いたと思われるボンネット裏のグラフィック。実際に昭和レトロを再現した街に置いてあってもおかしくなさそうな、無駄にハイクオリティな東宝っぽさがナイスだ。
隅々までクリーンに仕上げられたG35クーペ
KENSTYLEのボディキットをベースに、ワンオフで製作したメタル製フロントフェンダー、FRP製リヤスポイラー&リヤバンパーを備え、唯一無二のスタイリングを実現したG35クーペの登場だ。
ドアハンドルはスムージングされ、電磁ソレノイドでドアを開くカスタムドアポッパーも内蔵。ありとあらゆる部品がポリッシュされたVQ35DEには、Vortechのスーパーチャージャーを搭載。ピストン&ロッドも強化されており、最高出力は517psを発揮するそうだ。
ホイールはトライアンフ・フォージドのCYXというモデルで、フロントが10.5×20、リヤが12.0×20という深リムながら、あえてディープコーンのディスクデザインで、必要以上に深さをアピールしないバランス感覚が憎い。エアサスのシステムとハイエンドオーディオも備わり、大人のスタンスという印象。
趣味と実用を兼ねたバッグドG35クーペ
サンディエゴにあるオートファッションUSAで、エアサスやオーディオなどのインストール作業が行われたG35クーペ。エンジンはNAのままたが、「トールボーイ」という愛称を持つAPS製のサージタンクを組み込んでチューニング指数を高めている。
エアサスはショーカー専用の印象もあるが、車高が自在に変えられるので、街乗りする際の実用性も抜群。この車両はパッと見はそこまで派手ではないので、普段使いの便利さとイベントに参加した時の映えを両立させることに重きを置いている印象だ。
SR20ターボ換装の快速510
本来はアメリカに設定のない通称「72グリル」と、クーペテールを装着したダットサン510(510型ブルーバード)。
エンジンも本来510に設定が無かったのはもちろん、北米ではインフィニティG20の横置きしか存在しなかったSR20型に換装。手掛けたのはメキシコ出身のビルダー、TEPA SWAPSで、ギャレットのタービンを使ったターボ仕様となっている。グレッディのインテークマニホールド、容量を増やしたインジェクター&デリバリーも装備。
燃料タンクはトランクルームにカスタムインストール。内装も美しく仕立てられた上で、計器類の他、2DINのナビゲーションまで装備されている。
RZ34のワイドボディ仕様は完成度高し!
SEMAでも話題となったStreet Hunter Designsのワイドボディキットを装着したRZ34。正式発表前から車両提供を受け、3Dデザインされたと思われるボディキットは完成度が高い。前後のスプリッターやリヤスポイラーも別途商品化されているアイテムだ。エアサスでローダウンしており、ホイールはHREのC105を装着。
PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI