速さを追求し続けて辿り着いた3.1Lツインターボ

エアコン完備で足として使える快適性も拘りだ!

フェアレディZの2代目モデルであるS130は、ロングノーズ・ショートデッキに丸目2灯ヘッドライトなどS30で確立したスタイルは踏襲しつつ、メインの北米市場からの居住性向上のリクエストに合わせて全長を約300mm、全幅を約60mm拡大しているのが特徴。シャシー類も完全な新設計で、セミトレーリング方式のリヤサスペンションや4輪ディスクブレーキなどチューンベースとしてのポテンシャルも進化している。

そんなS130のスタイルに魅せられたのが池田さん。1982年式の後期モデル2000ZT 2by2は、19歳の時にガソリンスタンドでバイトして購入した中古車で、以来35年以上乗り続けている大切な相棒だ。

「理想としているのは、街乗りもできてエアコンも効くS130。地元は石川県ですが、冬も普通に乗っています」とのこと。

その気になれば“日常の足”としても使えるS130を実現したポイントとなっているのが、モーテックM4フルコン制御のSK製6連スポーツインジェクション。

L28エンジンは亀有ピストン、LD28クランクによる定番の3.1L仕様。元々はNA仕様だったが、5年前にさらなるパワーを求めてツインターボ仕様とした。

お宝物のHKSサージタンクの下に収まるのは、2機のTD06タービン。もちろんヘッドも、イスキーのバルブスプリングや亀有75度カムでしっかりとチューニング済み。これらチューンの大半は地元のショップでやってもらったものだが、ブリッツ製のインタークーラーなど補機類の装着はDIYで実施。ECUのリセッティングもお手の物だ。

独創的なエクステリアメイクも池田さんの拘り。「湾岸MAD MAX妄想仕様という感じで、湾岸ミッドナイトの悪魔のZとマッドマックスのインターセプターのカッコ良いと思う要素を取り入れてみました」と、コンセプトを教えてくれた。

気になる構成は、フロントバンパーがCSトップ、サイドステップ&リヤバンパーがEVA、オーバーフェンダーはフロントがカトリオート、リヤがS30用ワークスタイプ。リヤウイングはR32GT-R用、ルーフスポイラーはS130用のリヤスポを加工装着している。

ダブルのNASAダクトとアウトレットを配したボンネットは、なんと純正を加工して実現。さらに、理想のリヤスタイルを実現すべく、左右2本出しのマフラーをカキモトレーシングに特注したというから恐れ入る。

ホイールは17インチのボルクレーシングTE37V SL(F9.5J-15 R10.5J-25)で、タイヤにはミシュランパイロットスポーツ4S(F245/40 R265/40)を組み合わせる。足回りは、フロントが亀有車高調(ヘルパースプリング追加)で、リヤはR30スカイライン用を流用している。

インテリアは、レッドのレカロSRシートと大型のタコメーターがアクセント。トラストの機械式ブーストコントローラーが当時感を演出する。シフトノブの赤いボタンは、遊び心で装着した“なんちゃってNOS”だ。

じっくりと時間をかけて自分好みに仕上げてきた池田さんのS130改。しかし、まだゴールは見えず、今後もタービンの変更や燃料系のアップグレードなどやりたいことは盛り沢山なのだとか。S130と過ごす濃密な時間はまだまだ続いていきそうだ。

PHOTO:土屋勇人
●取材イベント:ADVANオールフェアレディZミーティングin富士スピードウェイ2024

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