「三菱GTO最終進化論!?」力こそ正義の1000馬力スーパーチューンド登場

GTOチューンの第一人者が攻めまくる!

ダッジ・ステルス化したバックシャンも大注目

GTOチューニングを得意とする兵庫県の“ピットロードM”。「オーナーなら、みんな惚れこんでる部分やと思うけど、まずスタイリングがカッコえぇ。それと3.0Lターボエンジンを積んだ4WDいうのも魅力やろな。“重い、走らん、曲がらん”ゆうイメージがあるかもしれんけど、少なくとも僕も含めて乗ってる人たちは、そう思っとらんわな」と森下代表は言う。

ここで紹介するGTOは、そんな森下代表がオーナーの熱い想いを汲み取りながら手掛けたチューンド。1000psという強烈な出力を従えるサーキット&最高速スペックだ。

まずパワーユニットから。6G72エンジンは、腰下に1mmオーバーサイズとなるオリジナルの92.1φ鍛造ピストンとH断面コンロッドを組み3100ccまでスケールアップ。クランクに関しては「無理に高回転化しなければ純正でもイケる」という森田代表の判断により、バランス取りした純正品を使用する。

一方のヘッド周りは、強化バルブスプリングを組んだ上で、オリジナルのハイカム(IN272度10.1mmリフト EX272度9.4mmリフト)をセット。そこに燃焼室加工を始めとする独自のメカチューンを組み合わせることで、6G72としては異例の常用8000rpm&レブリミット9000rpmを実現している。

タービンは、インマニを逆転させてエンジンルームにタービンスペースを確保した上で、複雑なエキマニを介してトラスト最大級の風量を誇るT88-38GKをドッキング。EXハウジングには、ブーストの立ち上がりを優先して18cm2を採用している。最大ブースト圧は1.8キロの設定だ。

エンジンマネージメントには、F-CON Vプロ3.4を採用。同時に純正のカルマン渦式エアフロをキャンセルし、Dジェトロ化することで吸気抵抗の低減も図られている。

6G72はエンジンの発熱量が多く、熱気が抜けにくいためクーリング対策は徹底。電動ファンはオイルクーラーに1基、3層アルミラジエターに2基装着。さらに、フロントバンパー上部のダクトからエンジンルーム内の温度を下げる策も講じている。

排気環境は80φフロントパイプ→100φドラッグPROチタンマフラーというレイアウト。

足回りは、アラゴスタTYPE-GTベースのオリジナル3WAY車高調(F24kg/mm R20kg/mm)を軸に構築。アライメントの調整範囲を広げるために、調整式アームも多数投入している。

ブレーキもオリジナルのM-SPL GReddyブレーキシステムキットで強化。キャリパーとローターはフロント6ポット+355mm、リヤ4ポット+330mmという組み合わせだ。

ホイールはグラムライツ57CR(10.5J+12)で、タイヤにはアドバンA052(265/35-18)をセットする。

シートは運転席に抜群のホールド性を誇るブリッドのジータIIIを導入。ストリート仕様という大枠を崩さないために、ロールケージ等のボディ補強や大掛かりな軽量化は一切無し。リヤシートこそキャンセルされているものの、エアコンやオーディオも残された快適仕様だ。

エクステリアはピットロードのボディキットでフル武装。テール周りをダッジ・ステルス(北米仕様のGTO)化することで車種不明感を演出しているのもポイントだ。

最終目標は筑波58秒台&最高速320キロオーバー。チューニングベースとしてはマイナーな部類のGTOだが、やり方次第でGT-R勢とも戦えるマシンに進化させることができる。それを証明するための存在こそが、この鍛え抜かれたチューンドGTOなのである。

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●取材協力:ピットロードM 兵庫県姫路市安富町安志912 TEL:0790-66-3359

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