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800馬力オーバーの3.1Lフルチューン2JZを搭載した超絶モンスター
あらゆるステージで最強を目指す!?
旧車人気が高まる中、ベース車探しが困難なほどの品薄状態が続いているのが、言わずと知れたハコスカ(KGC10)。1968年にデビューし、レースシーンで数々の金字塔を打ち立てた伝説の名車だ。
当然ながらチューニングカーも星の数ほど存在するわけだが、名門“C&Yスポーツ”が製作したハコスカは、ある意味「最強」と言っていいだろう。
エクステリアは、鮮やかなグリーン(マジョーラのエキショウ)とカーボンパーツのコントラストが特徴的。大きく加工されたセミワークスフェンダーやライトカバーにより、凶暴とも表現したくなるような威圧感を放つ。
リヤセクションも攻撃的な仕上がりだ。周辺パーツの重量増を嫌ったテールレンズのインナー装着と合わせて、当時のレーシングスタイルを完全再現している。
しかし、このマシンの本当の見せ場はその奥にある。ボンネットを開けた先に鎮座するのは、3.1Lまで排気量を引き上げたフルチューン仕様の2JZ-GTEだ。
腰下からヘッドまでくまなく手を入れた上で、トラスト最大級の風量を誇るT88-38GKをセット。ブースト圧2.0キロで約800psを発生させる。ちなみに、ドラッグや最高速に挑む際には、さらにブースト圧を高めて900psを絞り出すというから恐れ入る。
さらに、前後重量配分を最適化するべく、フロアトンネル〜バルクヘッドを作り直して、2JZ-GTEの搭載位置を約400mm後方にオフセット。2気筒分がバルクヘッド内に押し込まれているのだ。
エキゾーストマフラーは漢のサイド出し。あくまでストリートスペックのため、普段はインナーサイレンサーを装着している。
ワンオフダッシュボードには必要最低限のメーターをインストールしつつ、公認仕様のためインジケーター類も全て配備。レカロSP-Gのバックシェルをボディ同色にペイントして個性をアピールしているのもポイントだ。
ミッションはJZA80スープラのゲトラグ6速を流用。この角度で見ると、センタートンネルが大きく加工されていることが分かる。
なお、このハコスカはターゲットステージを定めておらず、オールラウンド型で育てながら、最終的にはあらゆるステージで最強チューンドの一角に食い込んでいくことを目標にしている。
ともあれ、40年以上も前の貴重な旧車に最強クラスのパワーユニットを与えてしまうC&Yスポーツのチューニングスピリッツには、心から感服だ。
●取材協力:C&Yスポーツ 愛知県愛知郡東郷町大字春木太子32 TEL:0561-38-8325
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