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尖ったメイキングは一切無し!
買い物にもノンストレスで使える600馬力モンスター
GT-Rチューニングかけては無類の強さを誇る“ガレージザウルス”。そんな名チューナーがビデオオプション主催の「峠スーパーアタック(2022年11月)」の舞台に持ち込んだのは、代表とっくりさんの愛車であるBNR32だ。
「クルマ遊びをやめるお客さんから譲ってもらった個体なんだよね。自分の手元に来てからは、デモカー的な役割よりも普段の足として使えるようにリメイクした感じかな」とは、とっくりさん。
扱いやすさを徹底重視した心臓部は、腰下にはHKSの2.8LキットSTEP.1を組み、ヘッド周りはポート加工等を実施した上で可変バルタイシステムのVカムSTEP.2を投入。
加えて、強化オイルポンプや大容量オイルパンの導入など、RB26の弱点を補うメイキングも施されているが、これらはザウルスが提供しているコンプリートエンジンの基本的なメニューとのこと。
タービンはトラストのT517Zをベースに、センターカートリッジを置き換えた水冷化やハイフロー加工が施されたオリジナル品をツインで装着。普段はブースト1.3キロで600ps弱、ハイブーストモードの1.6キロで700psオーバーを実現する。
クランク角センサーは純正を撤去。代わりに、HKSのコンバージョンキットを使ってクランク軸上に専用センサーを設け、より正確なピックアップ信号をECUへと伝達する。
エキゾーストマフラーは、東名パワードのフロントパイプにHKSキャタライザー、HKSスーパーターボマフラー(チタンタイプ)という構成だ。
サスペンションはオリジナル車高調(F9kg/mm R7kg/mm)。アーム類はクスコ製の調整式が投入されているものの、フルピロ化は行なわずに強化ブッシュ導入に留めることで快適な乗り心地をキープ。
ブレーキはフロント6ポット、リヤ4ポットのAPレーシングキャリパーを投入するが「ブレーキサイズでホイール選びが制限されるのは嫌だ!」というとっくりさんの思いから、ローターの極端な大型化はされていない。
前後ともに純正のツメとクリップが残るフェンダーに合わされたホイールは、10Jプラス24通しのアドバンレーシングR6。タイヤは265/35−18のアドバンA052を履く。
ミントコンディションのインテリアには、運転席のみブリッドのジータIIIを投入。ミッションはBNR34純正のゲトラグ6速を換装し、東名パワードの3.7ファイナルとの組み合わせで街乗りからサーキットまでオールマイティに楽しめる仕様を構築している。
エアロパーツは、ハセミスポーツ製のフロントアンダースポイラー、トラスト製リヤアンダースポイラーに加えて、ザウルスオリジナルのリヤウイングを装着。近年では海外のBNR32オーナーからも支持を集めている人気アイテムだ。
このチューンドを走らせたレーシングドライバーの飯田章選手は「乗り心地は良いし、バンピーな路面でもしっかり足が追従するから乗りやすい! エンジンはピックアップが良くてどこからでもパワーが立ち上がる特性。振り回して遊ぶ楽しさがあるね」と絶賛。
一方のとっくりさんは「今回のコースは半ウエットだったし、これならA052じゃなくてネオバの方が合っていたような気がする(笑)」と分析。続けて「それと、個人的にR32にはゲトラグ6速よりも5速の方が合っていると思うから、今後は5速クロスに4.1ファイナルの組み合わせでセッティングを煮詰めていこうか検討中です」とのこと。
なお、とっくりさんはこのGT-Rで北海道に家族旅行へ出掛けることもあるそう。「街乗りからサーキットまで」というコンセプトは珍しくないが、それを非常に高い次元で叶えた好例と言えそうだ。
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212
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ガレージザウルス
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