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RF発売以前にアメリカから2.0Lエンジンを輸入!
オンリーワンカスタムで見た目も性能も一切妥協無し
チューニングやカスタムの原点は「他人のクルマに負けないように速く」や「誰もやっていないことをして目立つ」といった負けず嫌いのオンリーワン精神。その両方を遺憾なく発揮しているのが、このシンプルな佇まいを見せるND型ロードスターだ。
何と心臓部は、RFが発売されるより以前にアメリカから2.0Lエンジンを輸入して換装。さらに、プレシジョンターボ製『PTE5656』タービンまでインストールしているのだ。
しかも見ての通り、ただ搭載するだけではなく、エンジンルームの中をスッキリ見せるために配線や配管を隠すワイヤータックを敢行。さらに、マスターバックやヒューズボックスなどを見えにくいところに移設するなど、手間をかけまくって仕上げられたカスタムスペックなのである。
オーナーに話を伺ってみると「見た目が気に入ってロードスターを購入し、最初はUS仕様にカスタムして楽しんでいたんですが、イベント会場で見たカッコ良いカスタムカーとその乗り手に影響されて、一気にこの道へと突き進んでしまいました」とのこと。なにしろ運転免許を取得したのが3年前(取材時)で、初めての愛車がこのロードスターというのだから、かなりのハマりっぷりだ。
昔から海外の通信販売サイト『e-bay』を使って買い物を楽しんでいたというオーナー。事故車から降ろしたというPEエンジンが安く売りに出ているという情報を見つけるやいなや、すぐにショップに相談して換装の準備を整え、輸入したのだ。それだけに留まらず、先述のようにビッグシングルタービンをフロントマウントするという大胆な策も敢行したのである!
ちなみにターボ化に踏み切った理由は、「当時、国内にすでに2.0Lエンジンを換装した車両がいて、それに負けたくなかったので…」とのこと。インタークーラーはレスポンスアップが狙えて見た目も良い中置きレイアウトとしている。
EXマニはS&Aオートクリエイト製『ベルヌーイフロントロング』で、パイピングなどはもちろん全てワンオフ製作されたものだ。
ホースバンドやフィッティング、ホース類はXRP製で統一。マスターバックをエンジン後方スペースに隠したり、エアコン配管をワンオフで作り替えたりと、挙げればキリがないほど手間がかかっている。
サスペンションはビルズの特注品。ホイールは17インチのバラマンディ製『Sunder』をスポークのみ塗装して履かせている。フロントのブレーキキャリパーはウィルウッドのビッグキャリパーを装備。タイヤはクムホのハイグリップラジアルであるV700をセットする。
インテリアは、StatusRacing製シートに合わせて張り替えを行いカラーコーディネイトを徹底。本来はロールケージも装着しているが、撮影時はちょうどレザー巻き作業のため外されていた。
ハードトップはDGパフォーマンス製のカーボンハードトップ。これもアメリカからオーナーが輸入したもので、USDM風の雰囲気を醸し出す逸品だ。
「オーナーはとても勉強熱心で、知識ややりたいことがどんどんアップデートされていきます。うちは様々な車種のエンジンスワップやワンオフ加工を行なってきたノウハウがあるので、無駄なくカスタムが行えるようアドバイスさせていただいてます」とは、製作を担当したS&Aオートクリエイトの中戸川さん。
若きオーナーのセンスが光るストリートスペック、見事としか言いようがない。
●取材協力:S&Aオートクリエイト 神奈川県平塚市西八幡4-7-7 TEL:0463-23-8191
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S&Aオートクリエイト
http://sa-autocreate.jp/