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700馬力オーバーのオートマ仕様で勝負
ストリートで火がついた負けず嫌いの熱血野郎!
フロントバンパーから覗く巨大なインタークーラーと、リヤに履いたフージャーのドラッグタイヤが只者ではないオーラを漂わせるJZS161アリスト。オーナーが、パワーチューンを得意とするショップ“ガレージ八幡”と二人三脚で仕上げたゼロヨン仕様だ。
オーナーはガレージ八幡の常連で、これまでに歴代スープラを乗り継ぎ、JZA80ではニットータイヤで9秒912を記録したこともある腕の持ち主。チューニングから足を洗うつもりでJZS161アリストを購入したそうだが、何気なく参加した某有名ストリートゼロヨン大会でまさかの連敗。そこで走り屋魂が再燃し、わずか一年余りでこの状態まで進化させたそうな。
新たに製作した2JZエンジンは、東名パワードの鍛造ピストンとH断面コンロッドを組み込んだ3.1Lスペックだ。そこにHKSのハイカムとウエストゲート式のTO4Zタービンをセット。パープルのカールファンネルがドラッグ仕様を物語る。ちなみに、タービン交換直後に出場したドラッグ大会では11秒8を記録している。
さらに、スロットルをJZX100の機械式に変更した上で、全域でのドーピングを狙ってウエットショット式のNOSをツインで追加。ブースト2.2キロ時に700psを超える出力を手にしている。制御はF-CON Vプロだ。
700psオーバーを発揮しながらも、ミッションはATのままというのもこのチューンドのポイント。おそらく日本ではこの1台だけではないかというアメリカ製のトルクコンバーターを導入し、そこにシュベーレンの強化ATを組み合わせて高出力に対応させている。
また、不要なシートや内装パーツは撤去して軽量化も推進。タイムアップを狙って、アクリルウインドウ化も予定しているそうだ。
トランク内にはNOSボンベを4連でマウント。その脇に確認できる物体は、純正の電子制御スロットル。何かと制御が厄介なJZS161で、お手軽に、かつ不具合なく機械式スロットル化するためにガレージ八幡が編み出した策なのだが、トランク内で“ウィンウィン”とスロットルバルブが動く光景は非常にシュールだ。
足回りはトムスのアドヴォクス車高調でセットアップ。ホイールはリーガマスター、タイヤはフロントがアドバンネオバ(235/40-17)でリヤがフージャーのドラッグラジアル(315/35-17)だ。
エクステリアはヴェイルサイドのクーリングボンネットを組み込み、フェンダーはワンオフでブリスター化。さらにヘッドライトはガトリング仕様にドレスアップし、リヤもワンテールへとリメイク。とてもドラッグ仕様とは思えない、非常にスマートなルックスで仕上げられている。
何より驚かされるのは、このアリストは普段の足にも使っているということ。「仕事柄、このクルマで名古屋の繁華街にもよく行くし、そのままドラッグ大会に出ることもあるよ。だからNOSのタンクは積みっぱなしだし、フージャーも履きっぱなしだね」とはオーナー。根っからの走り屋というわけだ。
●取材協力:ガレージ八幡 愛知県半田市上浜町10-20 TEL:0569-26-1660
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