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8250rpmまで怒涛の過給機パワーが持続する!
ピーキーな特性を抑え込む足回りのセッティングもポイント
『美しさと速さを両立した快速&快適サーキット仕様』。そんな欲張りなテーマのもと、“クルマドーカスタムファクトリー”が製作したのがこのAP1型S2000だ。
エンジン本体は、しばらくAP2のパーツを組み込んだ2.2L仕様で走り続けていたが、モアパワーを追求して戸田レーシングの2.4Lキットを投入。同時に燃焼室加工やEXポート拡大等のヘッドチューンも実施し、究極のF20ユニットを作り上げた。カムは同じく戸田レーシングのA2で、レブリミットは8250rpmに設定される。
そこにHKSのGTS7040スーパーチャージャーをインストール。インテークパイプを大径化して吸気環境を整えながら、プーリー比を変更してブースト圧を1.0キロまでアップ。これにより、実測で407psを発揮するハイスペックを作り上げた。
冷却チューンも抜かりはなく、トラストのラジエターやブリーザータンク、オイルクーラー、そして燃料のパーコレーションを防止するためのフューエルクーラーまで導入している。
エキゾースト環境は、戸田レーシングのEXマニ→サードスポーツキャタライザー→リアルスピードエンジニアリングのフルチタンマフラーというレイアウト。マフラーはメインパイプ70φ→テール115φのシングル出し構造で、純正から19kg以上の軽量化が可能なレーシングスペック。チタン特有の乾いた高周波サウンドも特徴的だ。
サスペンションはテインスーパーレーシングベースのオリジナルスペック(FR:20kg/mm)、ブレーキはフロント6ポット&リヤ4ポットのD2キャリパーシステムで強化。ホイール&タイヤは、クルマドーオリジナルのワイドフェンダーをセットした上で、前後18インチ×10Jプラス39のボルクレーシングTE37RTと295/30-18のアドバンA052をセットしている。リヤデフはOS技研のスーパーロックLSDだ。
オープンカーのS2000ということで、乗員保護を目的にサイドバー付きのロールバーを導入したインテリア。ステアリングはMOMOフルスピード、シートはホールド性が高いレカロのTS-Gに交換されている。
エクステリアは、ルートKSのフロントハーフスポイラーに、チャージスピードのカーボンボンネット&トランク、ジェイズレーシングのGTウイングにスプーンのリヤワイドフェンダーと、完全なブランドミックス仕様だ。
こうして熟成が進んだS2000は、筑波サーキットで見事に59秒入り(59秒954)を達成。コンセプト通り、”走り良し、見た目良し”を地でいく走行会仕様が完成したのである。
●取材協力:クルマドーカスタムファクトリー:岩手県奥州市水沢区佐倉河字前田13 TEL:0197-25-7895
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クルマドーカスタムファクトリー
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