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4B11改2.3L+GT3240タービンで500馬力オーバー!
タイムアタック仕様からストリートスペックにアレンジ
このランエボXは、かつて“ランデュース”のワークスカーとしてタイムアタックシーンで暴れ回ったチューンドだ。プロジェクト終了後は、新たなオーナーの元で「アタックもできるストリートカー」としてリメイク、第二の車生を過ごしている。
心臓部の4B11は、腰下に戸田レーシングとコラボしたオリジナルの2.3Lキットを投入して排気量アップ&強化。これは86.5φ鍛造ピストンや97mmストロークのクランクシャフト、I断面コンロッドからなるキットだ。ヘッドは燃焼室加工やポート研磨などくまなく手を入れた上で、HKSのハイカム(IN256度 EX248度)をインストールする。
タービンはウエストゲート式のGT3240をセット。このビッグシングルにブースト1.5をかけて、最高出力510ps/7400rpm、トルク63kgm/4700rpmを絞り出している。
高出力化に合わせて燃料系も徹底チューン。フューエルポンプはサード製の280L/h、インジェクターは800ccに容量アップ。もちろん、フューエルレギュレーターやデリバリーパイプなども強化済みだ。
軽量かつ排気効率にも考慮されたオリジナルのマフラーは80φのフルチタン製。高回転までスムーズにタービンを回すだけでなく、低回転でのトルクを犠牲にしない絶妙な設計が施されている。
ストリートスペックへのリメイク時に交換された車高調は、HKSのハイパーマックスMAX IV-SP。サーキットユースにまで対応できる懐の深さと、ギャップやうねりの多いストリートでの快適性を兼ね備えていることからチョイスされたものだ。LSDはクスコのRSで、フロント1ウェイ、リヤ1.5ウェイを奢る。
足回りの見直しとともに、新たに導入されたランデュースオリジナルのブレーキシステム。フロントは8パット+380mmローター、リヤは6ポット+356mmローターという組み合わせだ。
タイヤはストリートからサーキットまでをカバーし、高いグリップ力を発揮するアドバンネオバAD08R(265/35-18)を装着。美しいコンケイブを描く5本スポークのホイールは、アドバンレーシングGT(9.5J+28)だ。
エアロパーツはランデュースとバリスのコラボアイテムでフル武装。ランエボX特有の「ジェットファイターグリル」をデザインに取り込みつつ、より戦闘的かつスタイリッシュなフォルムを作り上げている。
足回りを中心とした快適性の向上が図られているものの、タイムアタック仕様として鍛え上げられたパフォーマンスは今も健在。セントラルサーキットでの試乗テストでは、1分28秒340という好タイムをアッサリとマークしたのだ。
完成されたチューンドはサーキットからストリートまで、幅広いステージで安心して楽しめるということを実証した1台だ。
●取材協力:オリジナルランデュース 岡山県倉敷市三田118-1 TEL:086-464-0606
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