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心臓部は耐久性に優れた450馬力の1JZ仕様
ハイソカーならではのスタビリティはドリフトにも効く
トヨタのフラッグシップクーペとして販売された20型ソアラをベースに、ストリート映えするスタイルとドリフト性能の両立を図ったドリドレ仕様を作り上げたのは、群馬県の“Nスタイルカスタム”を営む長浜さんだ。
心臓部は1GからJZX90の1JZ-GTEに変更。GCGのGTX3076タービンをセットし、HKSのF-CON Vプロによる制御で450psを発生させる。パワー的にはさらに上を狙うことも可能だが、現状では不満もなくトラブルのリスクも少ないこの仕様に落ち着いたそう。
ドリ車らしく自作ナックルによる切れ角アップも施されており、それに伴ってタイヤと干渉しうるフレームは潔くカット済みだ。
フェンダーはNスタイルのオリジナル品。ホイールは前後ともにワークマイスターのM1R(F9J-20 R10J-30)をセット。サスペンションはクスコ製(F24kg/mm R16kg/mm)を投入しているが、アーム関係は加工の嵐だ。これについては「20ソアラでドリフトする人なんてほとんどいないから、社外品がないんですよ(笑)」とのこと。
ミッションは1JZ用のR154型5速を流用。サイドブレーキは油圧式を投入する。シートはかつて国内に存在したスラッシュレーシングの復刻品。海外で公式に発売されたものを輸入して取り付けたそうだ。
ロールケージはサイトウロールケージ製をベースにサイドバーやガセット留め、フロア溶接などを自ら行なったもの。フロアなどもボディ同色でリペイントされており美しい仕上がりだ。
20kキロ弱という重さの純正サンルーフ機構は撤去し、代わりに社外サンルーフメーカーとして知られるベバストのパーツを用いてチルト機構を活かしている。パネルはFRPで製作されているが、防水処理もきちんと行われており、雨水の侵入などはないそうだ。
ボディカラーはハスラーの純正シルバーをベースに調合したオリジナルで、渋さを一層引き立てている。20ソアラを知らない世代にも純粋にカッコ良いと思わせる。そんな隙のない作り込みが冴える1台だ。
PHOTO:土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)
●取材イベント:HARDCORE TRACK MEETING
●取材協力:N-STYLE CUSTOM 群馬県邑楽郡板倉町大荷場443 TEL:0276-78-2305
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N-STYLE CUSTOM
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