「そういえば流行ったよね!」走り屋文化発展の過程で生まれたトレンドをまとめてみた

今ではお目にかかれない懐かしのアイテムも!

懐かしの走り屋カルチャーをプレイバック

昭和の時代から走り屋は存在していたが、時代が平成になるとスポーツカー人気はさらに高まり、街中でも多くのチューニングカーを見かけるようになった。数々のジャンルのクルマ遊びが流行り、色々なチューニングパーツが開発され、クルマにまつわる映画や漫画、テレビゲームやラジコンなども人気となった。そんな誰もが熱かった時代にムーブメントとなったカルチャーを振り返り、ここに纏めさせてもらう。

油臭くないチューニングカー

昭和のチューニングは速くてナンボの世界。そんな油臭い世界観がカッコ良いと思っていたが、それは男同士のコミュニティの場合。そうした時代に「チューニングカーは美しくあれ!」と提唱していたのがRE雨宮の雨さん。昭和の終わり頃から、雨さんが作ったトレンドに走り屋や業界人の多くが賛同。内装まで含めたトータルコーディネイトをするなど、美を求めるチューンドが続々と誕生していった。

後付けフォグランプ

かつて、ストリート派の走り屋の間でブレイクしたのが“後付けフォグランプ”だ。現在のHIDやLEDライトとは違い、ハロゲンライトだけで夜道を飛ばすには光量が不足気味だった。峠派は広範囲を照らすドライビングフォグ、最高速派は遠くまで照らせるドライビングスポットを装着しているケースが多かった。

ターボAダクト

JZA70スープラのグループAホモロゲーション取得モデルとして500台限定で発売された「スープラ・ターボA」。その見た目の特徴は、フロントバンパーセンターに3連ダクトが切られているというもの。このダクトは、純正部品として入手することが可能だったことから、標準車ユーザーからの注文が殺到。あまりの反響の大きさに、途中から「車検証が無いと購入できなくなった」という逸話を持っていたりする。

自動ライト減光装置

平成初期のクルマは、その大半がハロゲンライトだった。その特性(?)を活かして、走っている時にはフルで点灯。信号等で止まると20%位の明るさまでジワーッと減光。そんなライトコントローラーがいくつものメーカーからリリースされていた。HIDやLED車では叶わない、ハロゲン車だけが成せる芸当でもある。

ADVANホイール

1980年に発売されていたアドバンの「A3A」をモチーフに、1990年に登場した「SUPER ADVAN」。3本スポークホイールの美しさを知らしめた存在であり、アドバンブランドの名を絶対的なものにした名作だ。

そして1993年には「SUPER ADVAN RACING」が登場。レイズのボルクレーシングTE37(1996年デビュー)と共に爆発的な人気を誇り、チューニングカーの定番ホイールになった1本だ。

さらに1997年には「ADVAN RACING ONI」という、当時流行っていた“鬼キャン”仕様の名称の一部をモデルネームとしたホイールを発売。いつの時代も走り屋からの注目と信頼を集めるブランド、それがアドバンなのだ。

フロントバンパー3連ダクト

90年代後半から、フロントバンパーに斜め3本のスリットダクトを設けるモディファイが埠頭系ドリフター達(主にツアラーV)の間で大流行。真相は不明だが、D1GPドライバーの高橋邦明選手がオイルクーラーの冷却用に空けたのが最初だと言われている。

WAVEっ羽根

90年代にスマッシュヒットしたのが“プロショップウェーブ”のリヤウイング、通称「WAVEっ羽根」だ。当時、街中を走っていた多くのシルビア/180SXにこのアイテムが装着されていた。その迫力とデザインは秀逸で、現在でも根強いファンが存在する。

エアロミラー

スポコン全盛期に一気に市民権を得て、エクステリアメイクの定番パーツとなったエアロミラー。中でも秀逸だったのが、ガナドールの「スーパーミラー」だ。車種別専用とすることで抜群のフィッティングを誇り、脱落可倒式とすることで車検もOKというナイスなアイテム。生産廃止となった今では、ネットオークション等で中古品を見つけるしかないが、当時の定価の倍以上というプレミアム価格で取引されているほどだ。

セミステンレスマフラー

フルステンレスマフラーだと価格が高くなるのは当然。そんな高価なマフラーを購入するのは若者にとっては少々厳しかった。そこで立ち上がったのがGPスポーツ。メインパイプにアルスター材を使い、テール部のみをステンレス製にすることでフルステンレスの約半値というリーズナブルなプライスを実現した「EXAS specDマフラー」を開発。瞬く間に人気パーツの仲間入りを果たした。

R32GT-R純正シート流用

純正シートの中ではデザインも良く、ホールド性も高いと評判だったR32GT-Rのシート。シルビア系の車種であれば、シートとシャーシの取付けボルト位置4箇所のうち、3箇所が同じ位置ということで、残りの1箇所だけ加工すれば装着できる。そんな情報が口コミで広がり、大人気となったシートの流用チューンだった。

純正ホイール流用

平成中期に入ってくると、純正ホイールのデザインも凝ったものが増えてきた。それを流用しない手はない。中でもR33&R34GT-Rの純正ホイールは人気が高く、シルビア系やツアラーV系への流用チューンとして活用されることが多かった。

カットオフスイッチ風シガーライター

最近のクルマは灰皿が標準装備では無くなっているが、喫煙者が多かった時代ならではのアイテムがこちら。レーシングカーには必ず備わっているカットオフスイッチを模した「シガーライター」だ。これを装着すればインテリアはレーシーに!と、ここまでは普通だが、発売元はなんと、由緒正しきニスモというのが熱い!

OPTIONチューニングカーバトルシリーズ

1998年。OPTION誌の稲田大二郎とターザン山田が監修、企画参加したプレイステーション用ソフト「OPTIONチューニングカーバトル」が発売。シリーズは全3作で、1999年には「2」が発売。その翌年には「スペックR」が登場した。実名のチューニングショップやメーカーが登場し、バトルはもちろん、チューニングも楽しめた。

「日本初の時速300キロオーバーを記録した伝説の光永パンテーラを振り返る」栄光と悲劇の物語

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption