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常識に捉われないFR化+スポーツインジェクション仕様
RB30改3.1Lで快感フィーリングを徹底追及!
東京オートサロン2019で華々しくデビューし、世界中のチューニングファンに衝撃を与えたBNR32の登場だ。レッドカーボンのフルボディキットに、NAスポーツインジェクション&FR駆動という離れ業のパワートレインを備えたスーパーチューンド。手がけたのは、GT-R専門店として存在感を高める“ガレージアクティブ”だ。
「パワーを出したり速くするチューニングは散々やってきたので。このGT-Rは原点回帰、昔イジったL型の感覚でRBを仕上げたら面白いんじゃないかって考えたんです」とは、ガレージアクティブ坂本代表。細部を見ていこう。
美しいエンジンルームに収められたのは、なんとNA仕様のRB30改3.1Lフルチューン高圧縮仕様。輸出向けのRB30ETブロックには鍛造87φピストンとスペシャルコンロッドを装着。ヘッドにはRB系最強のRB26用を使い、ハイカムも投入する。
燃料供給システムは、RB26の6連スロットルをファンネル仕様で組み合わせ、自然吸気ならではのサウンドとキャブのような見た目を実現。最高出力は340psを発揮する。
EXマニやマフラーもワンオフ品を採用し、6連スロットルとハイカムを組み合わせて官能的な直6サウンドを生み出している。
NA化と共に意識したのが、エンジンルームの美観。シェイブドベイやワイヤータックなど、最新のカスタムトレンドも積極的に導入。左右のタイヤハウスをシンメトリーに加工しているのも技ありだ。
エクステリアは、造形に約1年を費やしたというフルカーボンのワイドボディキットを投入。装着にあたっては、貼り付けなどの安易な取り付けではなく、ルーフやリヤフェンダーなど、モノコック一体の外板パーツまで全て取り外し、外板パーツをキット製品に置き換えることで寸分の狂い・ゆがみのない形に仕上げられている。
足元で存在感を主張するホイールは、ワークSEEKERの18インチ。前後ともに11.5Jという超深リムだ。ブレーキはオリジナルの4ポッドキャリパーを前後に装着する。ボディカラーはキャンディレッド。カーボン地がさりげなく透けているのが非常にお洒落だ。
ダッシュボード貫通式&ガゼット留めロールケージを組み込んだ室内。ロールケージはピラーに溶接されるが、サイドバーにはカバーをセット。ダッシュボードはレッドステッチ入りのレザー仕様としている。
なお、ボディは一度フルストリップ状態にした上で、新たに設備を投入したファクトリーにてレストア&フル補強を行なっている点も見逃せない。
リヤシートはキャンセルした上で、オリジナルの「リアシートレスキット」をインストール。デザインを徹底追及したというだけあって、装着状態はまるで“最初から2シーター仕様が存在した”かのような違和感のなさだ。価格はFRP製が15万8000円、カーボン製が25万8000円。
サスペンションはストリートでの使い勝手を考慮して、T-DEMANDとコラボレーションしたエアサスを装備。サーキット走行会にも対応し、超極低車高にセットすることも可能という懐の深い最新式モデルだ。
エアタンクおよびコンプレッサーは、トランク部に美しくレイアウトしている。
レーシーでありながらも、内外装の質感にまで徹底的に拘り抜いたGT-Rオーナー垂涎の1台。まさに夢のスーパーチューンドだ。
●取材協力:ガレージアクティブ 福岡県行橋市大字今井1407-1 TEL:0930-25-4488
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