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ドリフトの肝はキッチリ動く足!
ZN6&ZC6はオートマモデルが狙い目
FRスポーツの中では、やっと値ごろ感が出てきた先代86&BRZ。しかし、MTにターゲットを絞ると、まだまだ安いとは言い難いのが現実で、逆にATは購入しやすい価格帯で推移している。そんな割安感が強いATモデルをベースに、ドリフトも楽しめるマシンメイクを行なっているのが“ノーティーベア”だ。

「ドリフトはMT一択と考える人が多いかもしれませんが、実はZN6&ZC6だとATでも十分に楽しめます。NAでもファイナルギヤを変えてしっかりと動く足を構築すれば、MTに劣らないクルマが出来上がりますよ」とはノーティーベアの熊崎さん。
サスペンションはオリジナルセッティングが施された、オリジナルのスタンダードキットスペックDS (25万3000円)を軸に構築。『角度が付くとそれに耐えられず、イン側へ巻いていってスピンモードに陥りやすい』というノーマルのネガ要素を払拭するために、クスコのスポーツR車高調をベースにレート変更やヘルパースプリングの追加などを行なったスペシャル仕様だ。

ノーマル時代からドリフト仕様として酷使されてきたエンジン。製作当初は180psのライトチューンスペックだったが、後に吸排気+ECUチューニングで200psまでアップ。現在はボルトオンターボの導入で、260psまで出力を高めている。

タービンはトラストのT518Z。ブースト圧は基準値の0.5キロに抑えているが、レクサスIS Fとほぼ共通の機構を持つミッションはパワー耐性に優れているため、さらにブーストを高めることも可能だ。
なお、パワースペックに関しては「デモカーはステップアップを重ねてターボ仕様となっていますが、ライトなNAチューンでもドリフトは楽しめますよ」とのこと。

ATモデル特有のバキュームポンプはその構造上(機械式真空ポンプ)、エンジンへの負荷が否めない。そこで、純正を撤去した上で、エンジンに負荷を与えることなくインテークから得られる少ない負圧を効率よく蓄積するタンクを設置。レスポンスアップに大きく貢献するチューニングだ。

ATモデルでドリフトする場合、ファイナルギヤの変更は視野に入れておきたい。デモカーは廃盤の4.9を使っているが、現在でも入手可能な5.1でも問題ないそうだ。

なお、ノーティーベアーではサーキット走行を手軽に楽しんでもらうために、初心者や女性オーナーも歓迎なドリフト走行会(奥伊吹モーターパーク)を定期開催している。この練習会でもATドリフトの走りを確認できる他、YouTubeにもアップされているため興味のある人はチェックするべし。

ATと言ってもパドルでシフト操作が可能なため、MT同様に任意のギアを使える。そんな好素材でドリフトを楽しむなら、ジャンルを切り開いたノーティーベアに相談してみてもらいたい。きっと最善のセットアップを提供してくれるはずだ。
●取材協力:ノーティーベアー 岐阜県羽島郡岐南町平成3丁目147 TEL:058-248-1033
【関連リンク】
ノーティーベアー公式ブログ
https://ameblo.jp/naughty-bear/