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エアサスとオーディオのインストールも技あり!

最上級のパーツ構成でワイドボディ仕様を盛り上げる
昨年の東京オートサロンで話題をさらったバリスのワイドボディGR86が、外装以外をほぼ作り直すトータルカスタマイズを施して再登場した。製作したのは、東京都品川区にある“SHADOW in the knack yard”。エアサスによるローダウン、アルカンターラを使った内装メイクなど、ワイドボディの存在感を活かし切るスタンス系の魅せ技が随所に盛り込まれている。

ダッシュボードにアルカンターラのトリムを張り合わせて質感をアップ。ステアリングはブラックスウェードのMOMO MOD.30で、ナイトペイジャーのSTバタフライというスイッチボックスも装備。アルミ削り出しのボディに4箇所スイッチが備わり、ナビゲーションやオーディオ、オートクルーズなどの操作を割り振ることができる。

フロントシートにはレカロのプロレーサーRMSを奢り、ワイドボディで迫力を増したエクステリアに負けない質感を表現。リヤシートはデリートした上、ボディ同色のサイドバー付きロールケージも備えている。

ある意味、このクルマのハイライトとも呼べるのが、リヤシートを撤去したスペースの作り込み。FOCALの250mm FLAX CONEサブウーファーをインストールすると同時に、FEEL AIR V3エアサスキットのエアタンク2本を縦向きに斜めマウント。カバーにバリスの12Kカーボンパネルを使用することで、ワイドボディとの親和性が表現されているところも、かなりセンスが良い。


心臓部のFA24には、MSTパフォーマンスのインテークシステム、トラストのオイルキャッチタンクの他、ARMYTERIX(アーミートリクス)の非等長エキゾーストマニホールド、バルブトロニックエキゾーストシステムを装備。マフラーに内蔵される可変バルブで好みの音量に調節することが可能だ。

バリスのワイドボディキットに含まれる4ピース構造のフロントバンパーは、空力とクーリングの性能を向上する機能性も確保。ワイドなカーボン製フロントリップは迫力満点だ。

ワイドフェンダーはフロント85mm、リヤ70mmの拡幅を実現。サイドスカートにはビッグアンダーボードと呼ばれる整流板が設けられている。ホイールはレイズのボルクレーシング21A SRで、サイズは10.0J×18。タイヤはトーヨーのプロクセスR888R。サイズは前後ともに255/35R18を組み合わせる。


リヤバンパーにはリヤディフューザー&シュラウドセットと、両サイドのシュラウドパネルを装備。アーミートリクスのエキゾーストには、オプションとなるマットブラックゴールド仕様のテールエンドも採用されている。スワンネックを採用したGTウイング・フォー・ストリート2は1580mmの幅を実現。

ドアミラーはアメリカのEVSチューニング製カーボンGTLMエアロミラーを装着。全身をレーシーなワイドボディで彩った最後にアクセントとして効いてくるアイテムだ。


バリスのワイドボディは、もちろんタイムアタックのような硬派な用途に向いた機能性を追求しているが、こうして見るとスタンス系のストリートチューンとも相性がよく、洗練された大人のワイドボディを実現できることがよく分かる。構造変更の必要があるのは確かだが、街で人との違いを表現するには最も手っ取り早い最適解なのかもしれない。
●取材協力:バリス TEL:042-689-2939
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