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扱いやすさと速さ、コストまで考え抜いた老舗の提案

ゲトラグ6速MTも独自技術でクロスレシオ化!
第二世代GT-Rの駆動系チューンに精通するショップとして知られる“オートギャラリー横浜”。R32〜33の泣き所とも言えるシンクロを強化した『スーパーシフトミッション690』は、もはやR乗りの定番メニューとなっているほどだ。

そんな同店が手掛けた快速ストリートスペックが今回のターゲット。街乗りからサーキットまで、存分に楽しめることをテーマに製作されたユーザーカーだ。


RB26DETTエンジンは、ブローを機にHKSの強化パーツを組み込んで排気量を2.7L化。ヘッドにはRB26チューンに革命をもたらしたHKS製Vカムをセットしていることがポイントだ。これにGT2530ツインをセットし、最大ブースト圧1.5キロ時に640ps/65kgmというパワースペックを誇る。2.8L仕様とは違い、純正クランクを使うためコストが抑えられるメニューでもある。

ミッションは純正ゲトラグだが、オーバーホールついでにギヤをクロス化したオートギャラリー横浜オリジナルの強化品を投入。トランスファーのプレート増しも同時に行われている。

足回りはオーリンズ車高調で、スプリングレートはフロント12kg/mm、リヤ10kg/mmを選択する。アーム類はリフレッシュも兼ねてイケヤフォーミュラの調整式アームに交換。これらのアップデートによって軽快な走りが蘇ったそうだ。

タイヤには275/35サイズのポテンザRE-71Rをセット。タイヤ外径は大きくなるが、不用意に跳ねてしまうこともない。ピロボール化の恩恵もあり、しなやかに足が動くセットアップに仕上げられている。ホイールは18インチ×10.5JのニスモのLM-GT4を通しで履く。


フルバケや追加メーターは装着しているが、ストリート仕様ということでその他はノーマル然としたインテリア。当然、内装やエアコンも残している。シートは高いホールド性を誇るレカロのRS-G、ステアリングはatcのスプリントだ。

「通勤から高速、そしてサーキットまで何でもいける仕様です。タービンはレスポンス重視でGT2530をセットしていますが、もっと上での伸びが欲しいならT517Zツイン辺りが楽しいですよ」とは、製作を担当したオートギャラリー横浜の小川さん。

第二世代GT-Rの弱点を対策し、長所を伸ばすチューニングができるのも第二世代GT-Rに拘るプロショップならでは。この上質なチューンへと昇華したBNR34に憧れを抱く人も多いはずだ。
●取材協力:オートギャラリー横浜 神奈川県横浜市旭区南本宿町121-5 TEL:045-351-0421